黒木瞳・初期の珍作! 「略奪愛」(1991)

瞳ちゃん忘れたい一本かもしれません

今日は久々ビデオ感想雑記。
自分のために記録。
半端に古い日本映画ですから
ご興味のない方はどうぞスルーしてください。
最初にいっときますが
本当にくだらないですよ。自分の業の記録です。では。


●『略奪愛』(1991 東映
監督:梶間俊一 脚本・原作:松田寛夫
出演:黒木瞳万田久子古尾谷雅人
梅宮辰夫、小川真由美


この脚本家すごいですね。
いまちょっとサーチしたら過去の作品群グレイトですよ。
軽く挙げただけでも『遺産相続』『黒薔薇の館』
『東雲楼・女の乱』『女囚さそり』『序の舞』
『新・極道の妻たち』…………。
久しぶりに「キラ星の如く」という形容思い出しました。
ハクオー感動。どんな人なんでしょう。
(ちなみに監督は『悪女かまきり』の人だそうです)


それはさておき
この映画、内容はそのタイトルどおり
黒木瞳万田久子から古尾谷雅人
奪うためなんでもやる」という実にシンプルなものです。
だからこそディテールにこだわって
濃密にやらなければならなかった。
刺しあったり壊したり叫ぶだけじゃ
ダメなんだといういい見本。みどころは1つ!
「いっちゃってる黒木瞳」ですね、
ひっさびさに生理的に「怖い!」と思いました。
「愛されて当然」と思ってる女ほど
迷惑でやっかいで恐ろしいものはありません。
ほしいものが手に入らないと駄々を
こねるような幼児性を醸し出してて
見てて悪寒がするほどでした。
それが黒木の演技によるものなのかどうかはわかりませんが。


●瞳ちゃんのベタなストーキング行為
1:きっかけづくりは大雨
当然「服乾かしていかない?」と家に古尾谷連れ込みます。
一本のタバコを交代で吸うという
古典的モーション(死語)まで。
無形文化財なみの恋愛テクです。そう瞳はすでに国宝。


2:好きになったらなんでもやる
しかし教育が悪かったようで略奪の方法が頭悪すぎです。
説明すると瞳ちゃんの先輩が万田、その夫が雅人で
3人は同じ職場という設定。家の電話なかったのでしょうか
あろうことかその職場で夜中「万田と別れォ〜〜」と
瞳ちゃんたら嫌がらせコールをはじめちゃいます。
どこで手に入れたんだかボイスチェンジャーまで使ってます。
その程度の知能はあったようですが
公衆電話を使う知恵はまだなかったようです。
進化するには100万年はかかるでしょう。


3:お願いゆるして(瞳ウルウル)
案の定すぐ職場の他の同僚に見つかり叱責されますが
ヅカ娘役時代にならした「濡れた上目づかい」だけで
「だまっててやるよ」という言葉をゲット。
このあっさりだまされる男が「尾美としのり」ってのが
またたまりません。としのりに催眠かけるなど
瞳ちゃんにとっては勿論朝メシ前。
しっかし素晴らしい上目力(ウワメヂカラ)です。
さとう珠緒が見たら
「弟子にしてくださいッ!」と懇願するに違いありません。


4:必須アイテム「望遠鏡」
ちょっと監督さんも脚本さんも頭が大正モダニズムから
脱却できてないようです。いまどき望遠鏡で古尾谷の
家を覗き見る瞳ちゃん……マジですか。
本当にビデオ再生してて唖然としましたが
瞳ちゃん一生懸命のぞいてます。
いつもより余計に覗いております。
万田と仲良くしてるところ
見ては「きいーくやしー」そんな毎日。
真性Mなのでしょうね。


5:凶器は出刃包丁
最後にたけり狂った瞳ちゃん
邪魔な万田をぶち殺しに行きます。
凶器はいまどき出刃包丁……マジですか。
漁業市場で働いてたという冒頭のシーンは
家庭環境を表す比喩ではなく「包丁使いがうまい」という
伏線だったのですねさすが「さそり」書いた脚本家、
考えることが違います。
瞳ちゃんその期待に応えるかのごとく刺す刺す。
日本代表として「シリアル・ママ」と
対決させたいぐらいです。


瞳ちゃんのママ役で
尊敬する小川真由美先生が出ているのも嬉しいところ。


魚市場の女という役ですが「ありえない」って
ぐらいフルメイクで
登場してらっしゃいます。素敵!
じっくり鑑賞ではなく笑い目的で見ようと思ったら
そのとおりの結果になりました。
期待を裏切らない一作といっていいでしょう。


●お知らせ

ブログランキングに登録。
よかったらクリック投票↓お願いします。
http://blog.with2.net/link.php?198815