ライブドア捜索とハリウッド名女優の死

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「最近小難しくなァい?」「イロモノなんだからさぁ……」
 そんな素敵なコメントが寄せられる今日この頃、いかがお過ごしですか?
「ブログ『今日の一食』しか読んでないよ」
 いつも的確な批評をくださる編集M氏まで
そんなことを……。というわけで今日は思いっきり自分充分に
「週間女性1月31日号」の「アノ人の『今』大追跡!」を
書きまくろうと思ったのに! 突然のライブドア
感じたこと多々あったのでその辺をまず書きとめておきたい。
「またぁ!?」なんて思わずおつき合い下さい。


 まだどうなるかちっともわかりませんが、やっぱり堀江貴文という人は
イオニアですね。時代の顔。何をやるのも記号的に一番な人だわ。
まず思ったのは、「ヒルズ族」のゆらぎ、そのトップを切ったわけね、っちゅうことだった。
いやまだどうなるかわかってないんですけどね。(しつこい)
 「ヒルズ族」というものが現在手放しでハレルヤな存在で、
羨望の象徴である今、「やっぱ大変なのね」「それなりのことやってるわけよ」という
下世話な印象が、これからマスコミによって「待ってました!」とばかりに
つけられていくんだろうな、という思い。それって、実はみんなやりたくて
仕方ないことだったんだろう。日本お得意の「あげて、さげる」という
名物構図。「ホリエモンおろし」なんて嬉しくてたまらない人が
何人いることやら。とても下品なことだと思うが、とても正直な感情とも思える。
今朝、フジ系列の番組「とくダネ!」ではあるコメンテーターが
「鉄槌が下された」なーんて表現まで用いていたもの。
各誌新聞、すべて一面トップ記事にライブドア事件をもってきてましたが、
それぞれ「ライブドア、強制捜索」「ライブドア、地検捜査」という
シンプルな見出しなのに対して、産経新聞だけが
「策に溺れたIT企業」という主観のタップリこもった見出しが。
なんらかの意趣を感じるのは私だけでしょうか(笑)。
 あ、捜査に関する報道でひとつ思ったんですが
「Eメールサーバーも押収」という報道に目からウロコ。
言われてみれば至極真っ当なことですが、「首根っこつかまれる」という表現が頭に。
もうこれでぜーんぶ押さえられたようなものでしょう。
さらに裏をかくようなシステムもあるのかもしれないが……メール時代の証拠隠滅って、
これからどうなっていくのか。不思議。
「嘘の黒字報告」「不当な手段での買収」ということが争点のようですが
さて、結末はどうなりますことやら。
 今日はあの連続幼女殺害事件の宮崎勤被告の判決と、
稀代の悪人顔・ヒューザー社長の国会召喚など社会部記者はてんやわんやでしょうね。
さぞかし夜の新橋はこれらの話題で賑やかなことでしょう。さて次!

 
(余談1:この件へのコメントをされていて初めて知ったんですが、今の国務大臣って
ご存知ですか? 「与謝野馨」というかた。私、無勉強にもまったく存じませんでしたが、
経歴をみたらなんとも輝かしく。結構有名なんでしょうが、
あの与謝野鉄幹、晶子のお孫さんだそうです。へーえ。
このかた、結構な文才でHP面白く拝読しました。与謝野家の写真も貴重です。
ご興味のある方はどうぞ。http://www.yosano.gr.jp/myload/01.html


さて、本当は次の文だけ記そうと思ってました。
昨日ある女優さんの訃報を知って、思わずペンをとってしまった文章です。
そのときのまま、転記。


●ハリウッド名女優の死

 米女優のシェリー・ウィンタースが亡くなった。85歳。
あまりその作品を観たことないのに、
不思議に好きな俳優だった。

自分が「映画ってすげえなあ、面白いなあ、観たいなあ」と
モーレツに意識し出した中学生ぐらいの頃、
NHKは当時休日に「世界名画劇場」というのをよくやっていた。
「ザッツ映画史」みたいな泣く子も黙る名作ばっかり流すんだが、
ある日『陽のあたる場所』という映画が放送された。
1951年の映画で画面は白黒、アカデミー監督賞受賞作。
美しい富豪の令嬢と相愛になった青年が、
出世欲もからんでつき合っていた女を殺してしまうというようなストーリー。
私は最初観たとき、その頃美貌の絶頂にあった主演の
エリザベス・テイラーに圧倒されたが、
ビデオで再度観るうちに強く印象に残っていったのが、
殺される女を演じたシェリー・ウィンタースだった。
邪魔に思われていると半ば気づきながら、
次第に邪険にされながらも希望を捨てきれない哀れな女。
薄情な男を責めながらも、なおひたむきに愛を乞う女。
普通に演じたらうざったく、「ああいうふうにはなりたくない」と
思われてしまうような役を、実に見事に演じて、
憐れな女を魅力的な女性として表現していた。


やがて高校生になって、
足繁く映画館に通うようになってから公開された作品で『ステッピング・アウト』という
ライザ・ミネリ主演のミュージカルがあった。
繁盛してないダンス・スクールを一生懸命ライザが指導し、
盛り立てるような話だったと思うが、そこのピアノ弾き役を見て思わず叫びそうになった。


すっかり太って気のいいおばちゃんになった
シェリーがにこにことピアノを弾いていた。
その太り方が、どう言ったらいいのか分からないが、
すっごく「いい歳のとり方」に見えた。
本当のところはわからないが、彼女は生涯自分の外見について、
まったく否定的に思っていなかったのではないだろうか。
あれだけポジティブに微笑むことの出来るハリウッド女優は
そうざらにいるものではないと思う。
セルフ・イメージとベスト・コンディションを
キープするべく、厳しい規約にがんじがらめにされて、
年老いても若い頃の美にしがみつくハリウッド女優が多い中で、
その「こざっぱり」した笑顔はとても輝いて見えた。
優しくて気のいい、シャレのわかる粋なバアさんという感じだった。
きらびやかで艶やかな女優はたくさんいるけれど、
間違いなくハリウッドの一部分に
なくてはならない人だった。本当に、お疲れさまでした。
素敵な演技をありがとう。あなたを忘れません。


 


 と、ここまで書いて漫画家・加藤芳郎さんも亡くなられていたことを知る。私なぞは漫画家というよりもなつかしのTV「連想ゲーム」の司会者、もしくは「養命酒」のCMキャラクターというイメージが強いが……そのお仕事を殆んど知らないのに哀悼するのもおかしいかもしれないが、ご冥福をお祈りします。ついでではありませんが、主に歌舞伎を得意とされた演劇評論家の戸部銀作さんも先頃亡くなられました。著書「歌舞伎のみかた」は名著です。いろいろ勉強させていただきました。ありがとうございました。安らかにお眠り下さい。


●今日の一食
新宿御苑「TacoDerioのタコス&タコライス
http://www.shinjuku2.com/d/tacoderio/



タコスというもの、恥ずかしながらパリパリのフライされた皮で
包むもんだと思ってましたが、本当はこういうもんなんですね、
初めて食べたよ手打ちの柔らかいトルティーヤ……めっちゃくちゃウマイ! 
こんなの……初めて! チェーンですが店頭の写真から
「おぬし……できる」感がムラムラと。入ってみたら大正解でした。
写真は一番のお気に入り「フィッシュタコス」(ザク切りレタスにボイルしたメカジキ、
アボカドディップにパクチー)、「タコライス」「チリライス」
(チリソース+トマト+サワークリームパクチー、最高!)。
冬は部屋を最高にあったかくしてテイクアウト、ライムを搾ったコロナと一緒にどうぞ。
夏は御苑の芝生で食べれば至福……。


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