○一日一句

3/2

 春よ去ねと嘆く友あり杉花粉

 私は幸いなことにかなり軽症なんですが、友人は「春が楽しいと思ったのはもう中学生ぐらいの頃で終わり…随分長い付き合いですよ、この病気」というので驚かされました。この日は素晴らしい陽光でしたが風がものすごく強くて、怯えていたなあ…。
 牛込神楽坂ル・マンジュ・トゥ』にて会食。

3/3

 嫁かぬ友と長酒をするひなあられ

 雛の節句、いろんな句がありそう。しかし本当に…句は横書きするもんじゃないですね。横で読むのもイヤだけれど、仕方ない。

3/4

 香りきく梅ヒヤシンス沈丁花

 香りきくひとあちこちに梅の花

3/5

 啓蟄や芸の虫舞う三宅坂

 この日は国立劇場で日本舞踊を拝見してきました。大和楽『かしく道成寺』を聞きつつ、芳村伊十七さんはもういないんだなあと、しんみり。大和楽の家元にして、長唄三味線の名手でした。今藤長之さんとのコンビのCDは本当に素晴らしいですよ。

3/6

 乗客がみな同じ顔目借時

 春のうつらうつらしてしまいがちな頃のことを「蛙の目借時」というのだそうです。いろんな言葉があるもんだなあ…。この日は地下鉄に乗ったらたまたま7割ぐらいのひとが舟を漕いでいて驚いた。