「杉本博司 時間の終わり」

作品「劇場」

六本木ヒルズ森美術館に行ってまいりました。
展示は「杉本博司 時間の終わり」。
大変に観念的な作品で、思うことはいろいろあったけれど
ひとつだけ書き留めておきたいことは、
時間の「永遠性」をというものを、
「一瞬」をとらえるカメラを通じていかにして表現するか、
そのことと闘っている人なんだな、というのを強く感じた。
「能」に対する解釈など、勉強になりました。
「お勉強」感の強いアートといえば表現は悪いか。
森美術館の広さと展示のうまさが印象的。

しかしこの美術館もれなく展望台のパノラマビューがついてくるのも楽しい。
東京タワーを眼下に見下ろせるなんてそうそうありません。
富士山のシルエットも神々しく気分も高揚。
それと同時に向こうには海が。太陽と海と富士山……なんという贅沢!
とか悦に入ってたら世俗のニオイがプンプンと。
「何ごとかッ!」と思いふりむけばヨコハマ、ではなく
ニオイの元はミュージアムショップ…当然のように
彌生やら美智や隆やらテンコモリ。ロクロク星人(ああ使っちゃったこの言葉…)
まあみんな買ってく買ってく。 コマーシャルだなあ。すごいなあ。
「私はここに来たのだ、体験したのだ」という証拠を
マテリアルに残したいっちゅうリビドーはなんなのでせうね。
記念写真すらめったに撮らない私には永遠に分からない。