女優・曽我町子さんの死
曽我町子さんがさんが亡くなられた。
68歳。私にはとっても懐かしい名前だ。
ニュースでは初代「オバケのQ太郎」の声を勤めた、
ということが真っ先にトピックとなっていたが、
私の世代だとなんといっても
「電子戦隊デンジマン」の悪役の長、
「へドリアン女王」役が強く心に残っている。
私が5歳か6歳の頃だったろうか、今でも綿々と続く
「戦隊もの」のひとつとして放映されていた。
それこそ本当に、一度見たら忘れられないキャラだった。
その憎々しさ、はっちゃけぶりは歴代の悪役の中でも飛びぬけていたように思う。
善悪のキャラクターがとかく平坦になりがちな戦隊ものにおいて、
彼女の創り上げたキャラはとてもインパクトに富んでいた。
今思うと、彼女の悪役には不思議な「色」があったんだ。
それは女性ならではの色気、というものとはちょっと違う。
なんというか、へドリアン女王はどこか憎めないキャラクターだった。
ちょっとドジだったり愛嬌があったり。
そう、逆説的な言い方だがドリフにおいて
「みんなの母さんを演じているいかりや長介」のような雰囲気がちょっとあったのだ。
それは彼女独特のチャームだったのだろうと、私は思う。
そしてもちろん、笑いに偏りすぎることなく
シメるとこは悪としてシメられる演技力もあった。
おそらく人気も結構なものがあったんだと思う。
「デンジマン」が終わってしばらくしてから始まった「宇宙戦隊サンバルカン」
(珍しく5人組ではなく3人組の戦隊もの、ということが新しい番組だった)では、
永の眠りから覚めたへドリアン女王が再び地球征服を目指す、
というような内容で「悪役復活」という快挙を成し遂げていたのだ。
そのときは「へドリアン女王が帰ってきた!」と不思議に嬉しい気持になったのを覚えている。
へドリアン、という名前もなんともノスタルジーだ。
その頃は川のヘドロが社会問題で「魚も住まぬ川」なんて問題提起が
よくなされていたように思う。社会の有害なものを安直に悪役の名前にする時代だった。
女優としてのメインストリームを歩いた人ではないのだろうけれど、
私にとってなんとも切ない訃報だった。ご冥福をお祈りします。
●お知らせ (はっつけるの最近忘れてました…ヨロシクです!)
ブログランキングに登録。
1日1クリック↓プリーズ!