7月上旬公開「2番目のキス」

いい恋愛したくなります

7月上旬公開というからまだまだ先だけど、
2番目のキス」というコメディ映画がとーっても面白かった。すっごく楽しめた。
主演はドリュー・バリモア、監督は「メリーに首ったけ」のファレリー兄弟です。


■純正「ボーイ・ミーツ・ガール」
話はごく単純、恋に落ちた二人が障害を乗り越え、より強い絆で結ばれるという
「正統派アメリカン・ラブコメディ」。過去にもういくつもの超名作があるジャンルだけに、
ひとつのほころびも許されない難しいジャンルですが、主演二人のうまさと編集のテンポが良くて、
グイグイと物語に引きずりこまれていきます。
こういう作品はとかく「DVDでいーやね」と流されてしまいがちだけど、
ぜひぜひ劇場で気持ちよく笑い飛ばしてほしい。気持ちよく笑い、ホロリとできることうけあい!


■相手役が最大の掘り出しもの!
ドリューの相手役、ジミー・ファロンという俳優がじ・つ・にうまいッ。
サタデー・ナイト・ライブ」出身のコメディアンだそうだが……この人に目をつけてキャストした
ドリューのプロデューサーとしてのセンス、やっぱすごいわ。
オーバーに聞こえるかもしれないけれど、私は彼を見ていたら
ジェームス・スチュアートの底抜けな温かさや、ケイリー・グラント
底抜けなハイテンションとか思い出したんだな。古きよきハリウッドにおける、
ロマンティック・コメディの男優たちが持っていた「ソフィスティケーション」、これを強く感じましたね。
とかくテレビ出身者って独特のアクとかやり過ぎ感が強いんですが、彼のバランス感覚はスゴイですよ。


■あなたにとって私は一番? 二番!?
知らなかったんですが大リーグのネット裏の席って「永久購入権」みたいなものがあるんですね。
その権利を持ってると、シーズン中はいつでもそこに入れるというもの。
ファンなら誰もがうらやむプラチナ権利なんだとか。というのもこの映画、バリモアの恋人ジミーが
偏執的なまでの野球好きで(レッドソックス・ファン)、そこから二人に破綻が……というのが話のミソ。
野球のオフシーズンに二人は出会うんだけど、オンシーズンになってみたら彼の態度がいきなり……。
映画の中には、アメリカの野球おたくたちの姿がてんこ盛りです。いやービックリしましたね。
ネット裏ってあーいう人たちの集まりなんだろうか。もう全員がレッドソックスの歴史すべて語れるような人たち。
過去の名試合、雪辱の試合などで一晩でも二晩でも飲み明かせるような入れ込みよう。日本でもいるんだろうなあ。
(主人公のジミーは「僕の夏の家族たちさ」と彼らのことをドリューに紹介する)
まあジミーもこういう人達の一人なんです。いわゆる「おとなこども」。
「男のおたく性」あふれる困った大人を、ジミーは観客にギリギリ嫌われないレベルで
実にイノセントに演じてます。そしてそれを受けるドリューも最高だ。
ドリュー、実際美形じゃあないと思う(私には若返ったアンジェラ・ランズベリーにしか見えない)。
しゃくれててスタイルも悪いのに、「悲しいーッ」「嬉しいーッ」と感情が爆発したときの魅力ったらない。
彼女が落ち込めば「かわいそう……」と、はしゃいでで喜べば「よかったねー!」とつられて思っちゃう。
思わず同調しちゃう。こういうのがまさに女優だ。そんな二人の演技や輝きを見ているうちに、つき合いたて無条件の喜びや、
次第に価値観がぶつかってくるときの切なさ、そして別れの決意など、二人の恋愛進行にぐんぐんノセられていく。
恋の様々な局面を私たちも追体験していく。ラブラブの人たちも、ちょっと倦怠入ってる人たちにも
ぜひ見てほしい映画でした。


○追記
おとなこどものジミー・ファロンがドリューに「いい加減にしてよ、野球バッカリ見てないで私を見て!」みたいなケンカをするときに言うセリフが面白かった。
「Sometimes I like to be 11 years old !」
ふーん、なるほどねえ、こーいう表現もあるのか。サムタイムスですみゃあいいんでしょうけどねえ。


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