北温泉旅行記(7月8日思いっきり改稿)

hakuouatsushi2006-07-05

 北朝鮮が7発ものミサイルを発射した。軍事的訓練なのかなんなのか、まーったく分からない不透明な行動。各局様々な専門家を呼んでいろいろ理由の推測をしているけれど、うーん……なんなんでしょうね、一部では「軍部の暴走では!?」という意見もあって震え上がってしまう。ただ、久しぶりに軍事評論家・江畑謙介さんの姿を見て「あらまあお元気で……」と思ってしまったのが可笑しかったけど。うーん……なんだかちょっと混乱している。


 さて本題。昨日はブログを休んでしまいましたが、先日友人デザイナー・Hと栃木県の山間にある北温泉というところに行ってきました。朝の10時に新宿駅で待ち合わせ。1000円足してグリーン車に乗って缶ビールをプシュッと開ける。さあ、旅の始まり。乗り換えで宇都宮に下車。定番番組「ぶらり途中下車」っぽい情緒がフンダンに。
 ああ、地方都市の駅だなあ。ミスド・これでもかなローンの看板・微妙なシティホテル風の建物……お約束で餃子めぐりもしちゃいましたよ。カレー味やらシーフード餃子やら変り種を2店舗行脚でちょっとずつ。味はまあ、名物名物。美味しかったけどね。途中私の前歯が折れるという大アクシデントが発生、そしてショックの余り財布を亡くすという最悪の事態になるも、無事発見。H、お騒がせしました。


 そこから黒磯まで行ってバスでさらに30分は乗り、山道を10分ぐらい歩いてやっとついた北温泉。グングン山の高いところに登っていくバスと、さらにうねるような山道を抜けてたどり着きましたが、ああ……ひなびた風情に古びた建物、ワビサビな情緒! 出迎えてくれたのは痩せた老猫と、伊那かっぺいに似た主人……うーん「小道具」として完璧ですね、素晴らしいアクセント。古い民芸作りの建物は陰影に富んで、まるで市川崑監督描く「横溝正史の世界」に旅したかのよう。いや、7000円(朝夕つき)で安宿ですよ。ハッキリいって綺麗なところじゃないとダメ、という人は無理だと思う。でも、それをあまりある雰囲気、なれない山道歩きでヒーコラ言って動悸も乱れがちでしたが、建物が見えた瞬間「うわーッ」とコーフン、疲れも吹き飛ぶほどのいい造形。遠くに来たなあ、旅情ですね。


 大小5つぐらいのお風呂があるんだけど、いずれも昔ながらの木枠に石造り、白熱灯がポツンとぶら下がって湯音と風があるばかり。体に触れる木や石の手触り、これがとても新鮮だったんだよね。お湯の良さだけでない「あたたかさ」が、使い込まれた木や石から直接肌に伝わってくる。これが本当なんだよなあ、そうそう昔、幼稚園の頃までは風呂道具や桶すらも木だったような。何気なく普段の生活ではプラスチックやステンレスの手触りに慣れてしまってるけど、お風呂ってのは湯ばかりで温まるもんじゃあないんだね、再発見。ていうかなんか良い人めいた文章だな……私の毒も洗い流すほどに、いいお湯だったようです。江戸時代から旅人を癒してきたという北温泉のパワー、しっかり貰いました。
 その後もHとベタにトランプやら(なんと北温泉オリジナル! 100円也)して、おちょこ一気飲み罰ゲームなんかした気が……30過ぎのオッサン二人がキャッキャ言って楽しんでる姿、さぞかし旅館のオバちゃんたちもドン引きだったことでしょう。


 翌日、名残惜しくも温泉を後にし、さらに温泉へ。那須塩原では有名らしい「鹿の湯」という公衆浴場へ。400円也。
こちらはさっぱり優しい北温泉とは打って変わって、硫黄泉。温度別にちいさな木の浴槽が六つ並ぶ、古めかしい木造のお風呂。当然のごとくジイ様連中がずらりと……壮観。不謹慎だが……「黄泉の国」という言葉が脳裏に。いやいつかは自分に返ってくる唾ですけどね(笑)。100時間は漬かってるんじゃねえかってほど「動かざること山の如し」、そんな風情もまたよし。


 黒磯の駅のそばに「明治屋」というお菓子屋さんがあって、お饅頭やらバターブッセやら、とっても美味しそうな見かけについ買ってみたら、これがヒット。丁寧なつくりで空気の美味しさも手伝ってか、ヒジョーに良いお味。もし黒磯に行くことがあったらおススメですよ。
 帰りはツライ、というけどあっという間に新宿の雑踏が見えてきて、ああ、帰りたくない、旅に出たいという気持ちにさいなまされました。勿論無理なのだけれど。さあ、洗濯でもするかと帰ってシャツを脱げば、さっきつかった硫黄のにおいがフワッと巻き起こり、旅情は遠くになりにけり。ああ、終わったなあ。
 と、すっかりいい人モードになって優しい気持ちになってたところでのテポドンの知らせ……いったいこれからどうなるのだろう。結構暗鬱でイヤーな気持ちな自分におどろく。何にこんなにおびえているのか、自分でもよくわからない。ああ、明日はもっとバカバカしいこと書きます!


北温泉公式サイト>http://www9.ocn.ne.jp/~kitanoyu/mokuj.htm


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