トラボルタ、椿三十郎、猿若吉代……最近の雑記

hakuouatsushi2006-09-13

 ゴシップ好きからしたら「今頃!?」ってな話題なんでしょうが、あのジョン・トラボルタが女装で「お母さん役」をやるんですってね。その画像がこれなんだが……いやースゴイなあ、強烈インパクト!

 あのジョン・ウォーターズの名作『ヘアスプレー』(名作!!)のリメイクって話だが……グッド・キャストなのかバッド・キャストなのか。一刻も早く見たいなあ。まあそれはさておき、なんなんだこの日米リメイクの嵐は。リメイクとシリーズものの嵐。世界的に映画界が超保守的に。
 そうそう、なんでも黒澤映画の『椿三十郎』もやるそうじゃないの。あと『雨月物語』もリメイク話があるんだとか。怖いなあ。やめたほうがいいよなあ。
 映画好きの友人は「東宝は何で素晴らしい遺産を自ら汚すようなことするのか」と憤慨していたが、そうそう、まったくそうだ! というかなぜ今「キモノ映画」「サムライ」を撮るのか分からない。
 だって、ひとりで着物を着ることすらできない人が大挙して出演して、昔よりいいものになるわけなんかぜーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーったいないもの。「そんな些細なこと」「芝居は心でするもの」なんて理屈、私は違うと思う。
 神は細部に宿るのだ。着物文化、日本の伝統のものってのは形大事だモンね。なんでこんな憤ってんだオレは。
 第一監督が森田芳光ってのがもうねえ……黒澤世界の対極にいるようなセンシティヴな人だと思うが……。まあいいや。森田さんなりの素敵な作品になることを祈る。と、かなり偉そうですね。
 「まあ○○というリメイクでも前作を凌駕するような素晴らしいできのものもあるし」
 という展開にしようかと考えてみたが、リメイクの傑作っていったらなんでしょうね。うーーーーん一生懸命思い巡らしたが、ジュディ・ガーランド主演の『スタア誕生』と
ヒッチコック自らのリメイク『知りすぎていた男』(1934年に作った『暗殺者の家』という作品を自身で22年後にリメイク)しか「超えたッ!」ってのは考え付かない。誰か、いいのあったら教えてください。


●仲良しのわけ
 さて先日「高知東生と嶋大輔が大親友のわけ」というネタ一本で「徹子の部屋」を放送してしまう、という事実に驚いた、という日記を書きました。
 んでまあネタにした以上見てましたが、結局つまるところこんな感じ。
1:嶋が「男の勲章」売れてブイブイ言わせてた頃、高知は単なる素人。
2:とあるディスコのVIPルームで豪遊する嶋に高知遭遇、「うわースターだ……それにひきかえ俺は……」
3:うらやましいなあ、くやしいなあ→飛び掛ってしまった→大喧嘩(なんでだ)
4:嶋、けっこう喧嘩強くてパンチ高知に命中、前歯が折れる「うわーん」
5:高知「やめろよぉふぉらぁ〜」と歯ッ欠けなので声がもれて変な発音に→笑いあう
6:そのマヌケな様に笑っちゃって、高知の歯を探してやった嶋、付き人に瞬間接着剤も買ってこさせる優しさを。
7:「なんていいひとなんだろう」高知感激、一転して仲良しに。
ってな展開でした。長い……はい、脱力してるひとごめんなさいね。要らない情報共有させちゃって(笑)。
 こんなやりとりよりも二人が冒頭、並ぶ中あいだに入ってる徹子が「まあ2人ともお背が高いのね、なんだかホストクラブに来たおばさんみたいに見えないかしら」と思いっきり俳優2人を「ホスト」呼ばわりするほうが面白かったんですけどね。


●日本舞踊の真髄
 歌舞伎の踊りや伝統芸能に興味ある人なら、今週の「芸能花舞台」(NHK教育)は見逃さないほうがいい。日本舞踊家猿若吉代という、現在私が最も日本で踊りが巧いと思ってる方が長唄「女伊達」を披露する。これは江戸の芸者を描いたもので、その粋でカッコいい女の姿をとにかくタップリみせる、という趣向の踊りだ。(何しろ劇中、この芸者は男衆を鼻であしらい、投げ飛ばしちゃうような女なのだ、そう書くと暴れん坊みたいだが、そういうメチャクチャな面白さが日本舞踊にはあるんだよねえ。アナーキーだなあ)
 江戸の芸者の張りと意気、粋なたたずまいを見るならこの人しかいない。すでにおんとし72歳、最初はその風貌に歳を感じてしまうかもしれない。テレビって残酷だからね。だけど、その芸に触れるうちきっと年輪を重ねた表現を感じてもらえると思う。
 小股の切れ上がった、柳腰、瓜実、伝法、婀娜……すべてこれ死語だが、遠い江戸時代には存在した日本の女の美しい風情を今に伝えてくれる人だ。ぜひぜひ、見逃さないでほしい。
http://www.nhk.or.jp/hanabutai/yotei.html


 こどもの自宅放火と飲酒運転による悲劇が連鎖反応のように続く。ちょっと今度は、そんなことを考えてみたいと思う。めっきり東京肌寒くなりましたが、お風邪などめされませんように。今日も読んでくださった方、ありがとう。


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