あなたはiPodを持つ浪花千栄子を見たか? 最近の発見鑑賞記など

これがそのフェデリカさん

 こんにちは、「フェデリカ・フェリーニ」というモデルさんがいることを知ってちょっと吃驚しつつも「だからなんだ」という気分に朝からなってる白央篤司です。うーんトリビア。思うに私の人生のほぼ50%以上は「So what?」という一語で片付けられることばかり考えているような気がする。でもまあ、それがサガなのだから仕方ない。今日もそんなことばかり書き留めます。


飯田橋ギンレイホール
という名画座、ご存知でしょうか。東京飯田橋、というか神楽坂からも近いところにある映画館。
ちょっと前に公開されてたものを2本立てで楽しめる、今はもう少なくなった2番館です(この言葉も死語だなー)。
現在、私の大のお気に入り映画『2番目のキス』が公開中。
ドリュー・バリモア主演のロマンス・コメディなんだけど、いやーおッもしろいですよ、
試写で見た当時コーフンして書いたレビューがあるので興味のある人は読んでみて。
http://d.hatena.ne.jp/hakuouatsushi/20060521
ちなみにカップリングは『幸せのポートレート』で、明日までの公開。どこも混んでるに違いない連休の初日、
空いてるであろう名画座でゆったり映画鑑賞なんてもいいのでは?(誰だ俺は)


飯田橋ギンレイホールHP:http://www.cam.hi-ho.ne.jp/ginrei/


秋葉原にて
こんなもの見つけました。


うーん素晴らしい……というかマックの力は偉大ですね、
こんなコラージュ・アートがいとも簡単に出来てしまうんだから。アートと言っていいのか。いいのだ。
浪花千栄子さんのオロナインのポスターなんて、私も田舎のさびついた看板でしか知りませんが
思わず笑っちゃいまいました。友人デザイナー・Hと秋葉原を徘徊中に中古電子機器屋店頭にて発見。
浪花さん何聞いてるのかな。ビョークとかかな。


小見出しに笑う
超小ネタなんですが、昨日も書いてた「竹内結子さん離婚か?」のニュース、
今日発売の週刊文春でも「離婚秒読み」の記事が。いや……その小見出し
「いま、出てゆきます」というのにシンプルに笑ってしまいました。
こーいうアエラ的ギャグ、ほんと不滅ですね。


東京国際映画祭 

クロージング作品『犬神家の一族』結構評判いいですね、これについてはまたじっくり。
私は超映画好きの友人・Nに誘われて市川崑監督特集の『幸福』を観てきた。
この映画なぜか滅多に再上映もされずビデオ化もされてない作品のよう。へーえ知らなかった。
こういうところにも私の映画ライターとしての基本的な脆弱さが出るわけです。
それを補ってくれるのが詳しい友人達、ありがとうねN(笑)。時期的には、好評だった横溝シリーズの最終作
病院坂の首縊りの家』とか山口百恵主演の『古都』を撮ってたころの作品。
独得の映像美が完成されて監督としてまさに爛熟期に入らんとしてる
時代だけに、ショットショットの完成度は余裕を感じるほどに見事。何の変哲もない都会の川の朝が
ここまで詩情をもって描けちゃうなんて、(そしてそれが邪魔くさくないなんて!)奇跡的だなあ。
ストーリーなどは映画サイトに譲るとして、ひとりの刑事の「仕事」と「家庭」という両側面をきっちり描き、
人間の幸福とは何かということを真摯に見つめている。また結論を断定せず観客に委ねる形にしてるのもいいなあ。
イージーなお涙頂戴、と揶揄する向きもあろうが、刑事の子供たちが
親の愛をいじましく求めるシーンが素晴らしい。もー最近涙腺がドンドン弱くなっちゃって泣いた泣いた(笑)。
市川ファンにはぜひ機会があれば観てほしい一本。


『幸福』(1981・東宝
脚本:日高真也、大藪郁子、市川崑 出演:水谷豊、永島敏行、中原理恵、ほか
草笛光子加藤武、常田富士夫、浜村純、三条美紀など市川ファミリー大集合なのも嬉しい。


さて朝も9時、仕事しますかね。
あ、週明けの月曜日発売の「週刊現代」(講談社)、カラーページでやっている
「きのこ料理特集」を担当してます。よかったらお手にとってみてくださいね。
東京、朝は澄み切ってよく晴れていたのに曇ってきちゃったな。良い一日を。


●蛇足:この『幸福』という映画、刑事の二人の子供が重要な役りで出演してるのだが……その素直な演技に唸ってしまった。そうそう、こーいう子役いなくなりましたね。「こども」というものを「生(き)」のままに演じて、「役」として演じない。ていうか何も考えてないんでしょうね、この頃の子供。セリフ覚えているうちに、どっか自分とシンクロしちゃってきて、それが一番いいところで自分と役が重なったとき、いい演技になるんだろうなあ。今の子役たちは最初から「役」として達者に演じることができる子が多いんだろう。それはそれで見事と思うけれど、「子供ってこういうものでしょ」「こういう子供の絵がほしいんでしょ」というあざといまでの理解力というか、汚い言葉でいうと小賢しさみたいなものが感じられることが多く、感心はしても感動できないことが多い……と断定しちゃうのは危険だけど、そんなことを鑑賞後思った。



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