「可愛いだけじゃダメかしら?」「ダメです」小野寺麻衣というアナウ

和気あいあい

 こんにちは、伊丹十三の妹さんが大江健三郎の奥さんだと知って軽く驚いている白央篤司です。まぁだからどーだってんだって話ですけれどもね、こういう姻戚関係ってちょっと私的に覚えておきたくなるトリヴィアなんだなあ。さて枕は手短に済ませて本筋! 


■この怒りは時代錯誤なのだろうか
 どうしてこんなにむかっ腹が立つのか自分でも分からない。そしてこれから書くことはある人への攻撃なのだ。そんなことはなるべくなら書かないほうがいいに決まっている。でも……でもやっぱり許せない! つまらない話なんだが、書いちゃおう。何に怒っているのかだけでも、自分のために明らかにしたいのだ。
 ちょっとまえの日本テレビ系列の長寿番組「いつみても波瀾万丈」に関すること。その日のゲストは歌手の山本譲二で、彼の娘さんからの手紙アナウンサーが読むというコーナーでのこと。文才があるというか、結構内容が感動的で聞いてて私もジーンとしたのは事実だ。しかし、しかしだ。「お父さんありがとう」的な盛り上がる文章の一節に達したそのとき、こともあろうに読んでいるアナウンサーその人が泣いちゃったのだ! そしてその後も彼女は声を詰まらせ、鼻をすすり、読み続けた。そしてそのことに詫びることもなく、終えた
 はい……ふざけんなよねーちゃん! あんたが譲二の娘じゃないんだから。プロじゃないなあ、バカにしてるなあ、仕事なめすぎだなあ……。うーん……これって私の了見が狭いのだろうか。感覚が時代遅れなんだろうか。
 ひょっとして、どうして私が腹立ってるか分からない人が多いかもしれない、今の世の中。
「なんでー? 感受性豊かなんじゃん」「涙もろくて可愛いじゃない」「娘さんの文章がそれだけよかったって証拠でしょ?」聞こえる……聞こえるなあ世間の声が。そう、ひょっとしてこれって「いいこと」になっちゃうのかもしれない。だが私は言わせてもらう。違う。そんな感覚は子供の感性なのだ。そう、「未熟」なんですね、この一語に尽きると思う。


 泣いて読めないというのは明らかに職業放棄でしょう。泣けるような感情のこもったものを冷静に読んでこそプロじゃないか? はっきりいって、何回も本番前に読んで練習してこなしておくだけの時間はあったわけだろうしね。
 美しい文章内容をアナウンスメントで美しく再生する、という行為は決して感情表現を豊かにして読むことじゃあないのだ。朗読じゃないんだからね。そして「泣いちゃった」という行為は「表現」でもなんでもないんだもの。単なる「アクシデント」であって読み込みが足りないのだ。そこで泣くべきは譲二であってこの人じゃないんだから。(まあ譲二を泣かせようという狙いも文化的に相当低いのだけど) 少なくとも撮り直すべきだし、こんなのが「感受性豊か」などというふうに視聴者側が受け取るような未熟な文化になってしまったらいけないと思う。はッ……なんでこここまでムキになってしまうのだろう(笑)うるせえな、俺。
 いやーでもさあ、隣にいる福留功男野際陽子ともに、かつてはプロ・アナウンサーだったというのに何故叱らないんだ!? あーいうものを流して同レギュラーとして恥ずかしくないのか!? 鬼の福留とギョーカイでは怖れられているらしいじゃないか!(いや、あくまで仕事に厳しいプロってことですよ)大人はもっとちゃんと怒れー! 子供をバカにするなーっ! ここまで素人にアナウンサーという職業と厚遇を与えておいていいものなのかーッ!?
 なんだかクスリやってる人のテンションみたいですね、私(笑) いや、小沢遼子的テンションにも近い気が……ああ、嫌われそうだなあ、こういう文章。でも書いちゃうのね。イジョーにこういうことに関して私は許せないんだよなあ、なんでなんだろう。うーん、その昔アナウンサー試験の最終面接で落とされたことに起因してるのだろうか(笑)んなこたあ……ないよ。まあ最終までいったことをさりげなく自慢(?)したところで今日は終わり。野球選手の奥さん、しっかりやってください。
 O社の編集・恩人のKさんに「だんだん文章量が多くなるブログも珍しいですね」と言われたので、スッキリ短めにまとめるつもりが今日も長くなってしまった……ヒマなのでしょうね。


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