寝しなに大島美幸について考えてしまった夜

どすこーい

 こんにちは、森三中大島美幸平山あやが遠い親戚だと知って軽く驚いている白央篤司です。うーん、このブログでも以前ネタにしましたが大島の身の削り方は堂に入ってますね。もはや「露悪」というレベルだと思うが、どうして私は彼女に笑わされてしまうのだろう……下品で、はしたない女というものがこの世で4番目ぐらいに私は嫌いだというのに。


 そうだなあ……ひとつには基本的なことだけど、その「捨てっぷり」が生半可なものじゃない、ってことでしょうね。古い表現だが「伊達や酔狂で芸人やってんじゃない」という気構えがこの人にはあるんだと思う。さらには、彼女なりに捨て具合に対する「けじめ」みたいなものをが多分あるんだと思う。
 とある番組で彼女は「私のブス具合は伊達じゃない。遺伝的にブス家系なんだ!」と言ってご母堂の若い頃の写真を出してきて(本当に彼女に瓜二つだった)「どうだブスだろう!」と笑いをとっていた。そのとき周囲から「ホントだブスだなあ!」という声が出るや「そんなことを言っていいのは私だけだ、笑うなッ!」とスパッといましめていたのだ。彼女なりの笑いに対する「線引き」を感じましたね。うん、ちょっと私見直しちゃったもんなあ。なりふり構わず「ウケればいい」(これは笑わせる、という行為とはまったく違うものだ)という姿勢じゃこの子ないんだね、というところを見つけられたのは発見だった。
 それから私が彼女を「下劣!」と簡単に切り捨てられない理由がもうひとつ。なんていうか……非常にその特質において彼女って「漫画的」なんですね。どんなに「そこまで言う! そこまでやる!」ということをネタにしても、どこか2次元的。どこかファンタジー。(フィクション的、という訳ではない)
 この人のネタは半端ではない。初体験で「カンジタ」(簡単にいうと下腹部の皮膚病)になっちゃっただの、彼氏との初デートで急に便意を催して我慢しきれず、外で、しかも彼の面前でしちゃったなどのトピックをネタに変化させようとする芸人なんだもの。
 私は(本当にギリギリだが)その辺のあやういネタの数々もこの人は「成立」させているなと思った。それはひとえに彼女の漫画的キャラクターが幸いしていたのだと思う。どっかで「絵空事」のように感じられて、まるで漫画を読んでいるかのごとくに「あははーバカだなー」と気持ち軽く笑える。そして反面、どっかで「こいつならホントにやっちゃってるかも……」という恐怖感にも似た気持ちがわきおこり、心中ない交ぜな不思議な気持ちになるのだ。そこから生まれる笑いは単なる「ギャハハ」という単純なモンじゃない。うーん……ひょっとしたらこいつは結構な高い笑いを生み出そうとしているのか!? まあ……それは私の考えすぎでしょうが。
 年明けの傑作お笑い番組、「ビートたけしお笑いウルトラクイズ」における彼女は本当に素晴らしかった。進んで変なダンスを踊り狂い、求められているであろうリアクションはすべて立ち向かっていき、挙句の果てには「人間真空パック」になってしまった。その姿はまさに一度見たら到底忘れられるものではなく、私は笑いながら久々に「悶絶」という言葉を思い出した。はい、観てない方は何書いてるかまーったくわからないでしょうね、いやー、すごいもの見逃しましたぜ旦那(笑)。これはまた後日書く。
 あ、分かった! 大島のキャラクターは一部「きんどーちゃん」にかぶるのだ。そう、あの名作ギャグ漫画「マカロニほうれん荘」のキャラクターだ。(どこが!? と思う人もいるだろうが、もうこれは分かる人だけ分かってほしい)以上、私が彼女を嫌いになれない理由を考えてみたが、それが一体どうしたのかといういつもながらの無為日記でした。頭の体操ぐらいには……なっていることを祈る。
 参考資料:こいつです「きんどーちゃん」


 と、前説のつもりがついつい長く大島のことを考えてしまった。(よくこんなこと長々書くね、といわれるので時計を見てみたが、ここまで書くのに22分かかっている。そんなに時間は無駄にしてないのよーだ)あーあ、これじゃ信じてもらえないでしょうが私今ちょっと風邪気味で、今日の夕方から寝ていたのだ。しかし「お正月のテレビ雑記書きます」と言ってからもう3日も経ってしまって、なんだかアクセスもその間いつもより増えているのを見ると、なんだか「すいません体調悪くて」と一筆お詫びしようと思ったのだが、書き出すとダメですね、頭熱くなってきちゃった。用心でもう寝ますが、明日以降に必ずお正月のあれこれ書いてみます。どうぞお見捨てなく。


○簡単な自分のための一週間の記録
月:元日。完全な寝正月。テレビがともだち。映画『殺したいほどアイラブユー』『秋日和』を観る。
火:長年の友人Iが来宅。お寿司と煮物の差し入れ。あーでもないこーでもないとテレビを肴に飲み語らう。夜には『秋のソナタ』を観て三島の短編を2本読む。『偉大な姉妹』『夜会服』どちらも素敵。
水:この日は本を読んだ。シャーリー・マックレーンの交遊録「マイ・ラッキー・スターズ」と映画評論家・渡辺保子さんの自伝。ずっと「映画ファン」の編集をやられていた方だ。ビデオで成瀬の『乱れる』と『女と男の名誉』を観る。
木:ちょっと和食に舌が飽きてしまってチャリで新宿をうろついたら中華屋さんがやっていた。「隋園」にてランチ。羊の串焼きがついた砂肝のチャーハンが美味しい。これで他に麺がついて780円。安い。夜は渋谷のバーを手伝う。
金:友人の師匠が日本舞踊協会の新春大会に出るので拝見しに。お正月の国立劇場は繭玉や松飾で美しい。日舞5年目の編集者・Nとその友人、新聞社勤務のYさんと拝見して帰り道は麹町の天ぷら屋さんで会食。ここは本当に安くて味なおつまみが色々楽しめる。狭くて隙間風が入るのが玉に瑕なのだけれど……。
土:この日は仲良しヘアメイク・Kと会う。広いキッチンのあるヤツの家で久々に料理などしてみる。風邪気味ということで生姜たっぷりの餃子と、シソ風味の和風餃子を作る。餃子の皮を包むときの無心なひとときが好きだ。その他に卵とひき肉(餃子のあまり)の春雨スープと、テンメンジャンで味つけした豚と白菜、ニラの炒めもの。わりに好評であった。


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