別府旅行記・2

こちらが別府公民館

 さて昨日に引き続き別府行脚メモ。


 街中を歩いているとよく目にするのが、歴史を感じさせる洋風建築や和造りの建物の数々。友人によると、別府は太平洋戦争の空襲被害をほとんど受けなかったため、戦前からの古い建物が多く残ったのだそう。実際今でも公民館として使われていたり、宿泊施設として現役というから驚いてしまう。
 湯煙たなびく山からフモトにかけて点在する古き建物、そして向こうには海と半島……うーん、観光地として人気が出るわけもわかるなあ。


参考資料:別府の古き建築物写真 http://bunhaku.hp.infoseek.co.jp/heritage-beppu.html
(右は公民館、写真だとなんだか恐ろしいですが、実際目にするとヒジョーに風情がありました)


 ちょっと駆け足で行った所・した事をメモ列記。


●小谷酒屋
公式HP:http://www7.ocn.ne.jp/~kotani21/


 酒好きの間では全国的に有名な酒屋らしい。ここでしか扱っていないという「さつま無敵」(これまた焼酎愛好家の間では評判の銘酒・芋の香りがここまで純度高く鮮烈に香る焼酎も中々ないと思う)をはじめ、店主が「うまいっ!」と思った酒のみ仕入れているよう。
 試飲できる酒も数多く、素晴らしい「押しの一手」で接客上手のおばちゃん(店主の妹さんらしい)がドンドン薦めてくれる。この方が大変なマイスターで、面白い飲み方をこれでもかと教えてくれるんですよこれが。
 度数の高い焼酎を甘酒を割る(割合まで決まっている!)飲み方には驚いた。一歩間違えればキワモノだが、実際どちらを殺すでもなく全く異なるうま味が生まれてくる。
 風合いの違う焼酎同士をミックスして、さらに新たな風味を生み出す飲み方など、非常に興味深い発見ばかりだった。地元の「くま笹茶」というので濃い梅酒を割るスタイルもはじめて知ったなあ。
 本場が生んだエキスパートというほかない、脱帽!

こちらは米焼酎の銘酒。これほど香り高い米焼酎もはじめて。


●八新寿司
 北浜にあるこのすし屋のうたい文句は「創作寿司」。
 創作、というとアメリカ大都市に展開する「SUSHI」系のイメージだが、こちらもファオグラ寿司やソフトシェルクラブのから揚げといったメニューが登場する。その他塩で味付けして頂く寿司などもさして目新しいものではなく、新味発見というような店ではないが、値段とネタのバランスを考えるといいですねえ。
 最初に黒胡麻豆腐、お造りでシャコ、ヒラマサ、タイ、アジのりゅうきゅう漬け(こちらの名物、胡麻たっぷりの醤油につけたもの)の盛り合わせが出る。それからソフトシェルクラブの揚げ物、カニミソ入りの茶碗蒸し、握りが9〜10貫ぐらい出て、最後にじゅんさいの味噌汁。結構飲んで8千円。やっすいいなあああ。嬉しいなあ。


別府温泉保養ランド(写真)

 泥湯! やっと体験できました、ああしあわせ。
 白濁したお湯なら全国いくらでもあるが、ここの泉底にはなめらかで粒子の細かい泥がターーーーップリと溜まっているのだ。ひとたび足をいれると肌にからみつき、なんともあたたかに体を包んでくる。
 ぬ・ぷ・ぷ・ぷ・ぷ……底なし沼にもし足を踏み入れたら、こんな気持ちなのかもしれない。その感触がなんとも面白く、不思議にセクシャルなニュアンスさえ漂う。なんだか日頃滅多に使わない「悦」という字を思い出す、キテレツな感慨だった。
 ここのお湯から出ると体中白く染まって、まるでみんな「白虎社」とか「山海塾」の人みたい。よっぽど「フラァ〜」っと踊りだそうと思ったがやめた。蒸し風呂や露天、滝湯などバリエーション豊かな店内も面白い。あ、一部思いっきり混浴です。以前ここに行ったことのある女友達は『よほど万全な湯浴み着でも持っていかなければ落ち着けない』といってました。


●名物「団子汁」と「とり天」

 とはいえ、団子は入っていない。ほうとうのような麺とも、小麦粉を厚くそぎ切りにしたものともつかぬものが入っている。野菜たっぷりの味噌仕立てのおつゆ、なんとも素朴で胃に優しいものでした。(北浜は「ビリケン」という食堂にて) とり天はふつうのとりのから揚げ、という感じ。もういたることろにあって、スーパーやらお惣菜屋の必須メニューという感じ。



うみたまご
公式HP:http://www.umitamago.jp/
水族館なんですが、よーく構成を考え見せ方を熟慮したのがうかがえる楽しい、愉しいところだった。くらげが無数に漂う水槽はライトアップされている。短い時間の間に、赤に黄に青に体を染めるくらげたち。カマスや片口いわしは照明を落としたところで光に照らされ、体中がシルバーに光り輝く。水中が見られるように工夫したトドやアザラシの躍動感、実際エサをあげられたり、触ったり出来るコーナーがあったり……童心に返ることうけあい。
 凝った館内のデザインも素敵だった。地中海建築のような、未来的イメージのような……。


 本当に充実したいい旅だった。やっぱり現地に詳しく、旅好きな友人のガイドがあるとひと味違いますね。知らない国をブラブラ勘だけで歩く旅も好きだが、こーいう物見遊山的に歩き回る旅も嫌いじゃない。案内してくれたホンヤさん、どうもありがとうございました。




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