坂井泉水、高島ドラマ、日曜劇場、今週の記録

なんでもできるんですねえ……

 今週は(私にしては)画期的に外にいっぱなし、日中のほとんどを撮影と取材で過ごした一週間だった。それにつけても……サラリーマンの人たちって凄いですね、感動というか尊敬というか、冗談抜きで「お疲れ様です」と畏敬の念に自然溢れてしまう。今週も東京は空梅雨が続き、一日雨という日は丸二日もなかった。もう夏本番という炎天下、ポロシャツ一枚の私だって汗だくなのに、スーツ+ネクタイという人を見ると……ああ、お疲れ様です。日本はあなたたちのお陰で動いています。うーん……なんだかリーマンがみんな「森光子」に見えてくる。私なんぞ汗かいては舌出して、だらしなく「ハアッ、ハァッ!」と犬のようにバテてましたが、みんな結構涼しげな顔で歩いてるんだもんなあ。(森さんは汗をかくのは体だけで、顔にはかかないという特技を持ってらっしゃるんだそう。汗はかいても涼しい顔をしてなきゃダメ……という舞台女優に必要な条件なんだそうだ)と、相も変わらず分裂的な勢いですが、日曜は恒例、1週間の自分のための記録雑記。

1:今週のものごと
○「もう青山近辺が大渋滞ですよ〜タクシーを使うんじゃなかったなあ……」取材にちょっと遅れてらした編集さんが、開口一番そう呟いた。青山葬儀所ではその日、先ごろ亡くなられたZARD坂井泉水さんを偲ぶ会が開かれていたのだ。帰ってニュースを見れば、訪れた人は2万を超していたという。2万……さぞかし暑く、なおかつ仕事をおして駆けつけてきたんだろうなあ。その日もとても暑い、射すような炎天下だった。今の私に、汗だくになることも厭わず、仕事を休んでまで「なんとしても駆けつけねば!」と思える憧憬の人はいるであろうか。例え急逝だとしても……いないかもなあ。などということを、ボンヤリ考えた夕方。


○テレビドラマに佳品2本。
「うつ」への復讐 〜絶望からの復活〜(日テレ系)
高島忠夫を襲ったうつ病、そして家族を襲った悲劇を描く。寿美花代を演じた高橋恵子高島忠夫を演じた松方弘樹が素晴らしかった。無駄のない演技で、ちょっとした表情の変化でメリハリをつけ、役の気持ちを表現していた。袴田吉彦も手堅い演技。惜しむらべくは音楽とカメラが悪すぎて、劣悪というほかない。なんかねえ……頑固オヤジみたいな気持ちで叫びたくなっちゃうんだこれが。「動くな!」――ショックキングなシーンでは大地震でも起こったのかのようにカメラが揺れる。演技者が充分動いているのに! 「あおるな!」――安っぽい音楽が泣けとばかりに入る入る。「いつもーそばにーいるよー♪」感動的なシーンではワザワザこんな安い歌詞が大声で歌われる。演技が充分感動的なのに! ああ……もったいないなあ。


日曜劇場 パパとムスメの七日間
父と娘の精神が入れ替わってしまう……という親子版『転校生』なドラマですが、うーん設定的にも目新しくなく、展開も予定調和なんですけどね、なーんか面白い。新垣結衣というムスメを演じる女の子がいいですね、まっすぐな感じで、清潔感ある子だ。この子がお父さんの気持ちで、真面目な昔ながらの価値観にもとづくセリフを言うのが、ヒジョーにいい。友人の高校生が妊娠して悩んでいるとき、それを父性的抱擁精神を持って諭すんですが……不覚にもジーンときちゃいました。心の綺麗な少女というのは、それだけでドラマティックな美しいものだ。しかし、描き方が浅いとうそ臭く、つまらないものになりがち。心の入れ替え、というケレンな設定がうまく生きた。あと、母親役の麻生祐未が素晴らしい。こんな大きな、鷹揚な演技の出来る女優になるとはなあ……。今私が注目している女優はこの人と、とよた真帆だ。二人ともグングン巧い女優になってきている。


○食に間して
取材がらみでも結構いろいろなものを頂きましたが、ちょっと長くなってるのでひとつだけ記録。
渋谷、神泉にある「開花屋」さん、大好きな居酒屋のひとつだ。結構有名な店だから、行ったことある人も多いかもしれない。実はここ、私が大学生時代にバイトしてた店なんですよ。1年勤めたかなあ……いつきても賑わっていて、混んでいる。コロッケにそぼろあんをかけた「手まりコロッケ」、チーズたっぷりの「帆立のチーズおやき」(写真左)もいいけれど、特に好きなのが、鮮魚のカルパッチョ(写真右)。薄作りの白身にフライドガーリック、オリーブオイル、バルサミコ、バジルペーストをちょっと散らして、たっぷりのグリーンサラダと一緒に頂く。うまいなあ……たまにムショーに行きたくなる。
 


●お知らせ
ブログランキングに登録。 どうか1日1クリック↓を。
http://blog.with2.net/link.php?198815
ご意見などはこちら→hakuo-a@hotmail.co.jp