元麻布「ブルードラゴン」にて・アジアおばんざいの店

イカのわた焼き

 もうひとことで言って、嬉しくなっちゃうな! 「アジアおばんざいの店」というサブタイトルがショップ・カードには記されているが、ナンプラー、シャンツァイ(香菜)、ピリッとしたテイスト好きの私には天国のような店。ああ……通い尽くしたい、メニューをすべて食べきってみたい!
 料理雑誌の取材で先日訪れ、そのセンスの良さに感激、「これは大勢で攻めなければ……」と早速4人ほどで行ってみました。「香菜と豚耳の煮こごり」「イカのわた焼き自家製ナムプリックパオソース」(写真)「香菜たっぷりグリーンサラダ」「スペアリブ」それにシメとして「あさりと菜っ葉のフォー」「ジャージャー麺」を頂きましたが、まーどれもみな美味しい。
女性二人でやってらっしゃるお店で、アットホームな雰囲気も心地よいです。昔、吉祥寺にあった「クークー」というお店と、ちょっと感じが似ているかなあ。アジアおばんざい、と銘打っているように、様々なアジアの国々の料理が供される。この手の「ジャンルにこだわらず、自分が美味しいと思えるものを色々置いてみようと思った」的お店って、ほぼ外れることが多いので一瞬警戒したが、嬉しい誤算だった。
 そーいうノンジャンル・メニューってのは、半端な料理人がやりがちなものなのだ。ちょっと料理自慢の素人がお店を開いちゃうと、きっちりどこかで修行したわけじゃないから、自然レパートリーがあれもこれもと、ボーダーレスになってしまう(カフェ系に特に多い)。そして肝心の味も、パッとしない。たまの「お呼ばれ」で頂くなら「なんて料理上手な奥さん・ご主人」といわれても、プロとしてみると……。全然まずくはないんだけど、なにか物足りない味って、一度ならず誰しも経験されたことがあるのじゃないだろうか。(まあ、その程度でいいと不満を感じないお客さんもたーっくさん世の中にはいるわけだ)
 しかし、ここは総じて満足度の高い料理を出してくれる。タイもコリアンもチャイナもベトナムも、それぞれに自分達流に融通無碍にアレンジされているが、それらはタイ好き、韓国好き達の神経をさかなでするようなものではない。元フードライターと、元アジアラインの客室乗務員をしてらしたという経歴のお二人がテキパキ働かれている姿も美しい。夜遅くまでやってるのも嬉しいお店、ハクオーしばらく通うつもりです。


ブルードラゴン
港区元麻布3-2-20 田中ビル1F 03-3478-8287 テレビ朝日通りにあります。予約が好ましい。

 
○追記
この文章を書いていて初めて知ったが、私「神経をさかなでる」って表現、正しいと思っていました。「さかなでする」(逆撫でする)が正しい日本語なんですね。いままで「さかなでる」って言ってたなあ。ああ、恥ずかしい。


●お知らせ
ブログランキングに登録。 どうか1日1クリック↓を。
http://blog.with2.net/link.php?198815
ご意見などはこちら→hakuo-a@hotmail.co.jp