体がカリウムを求めている?

自炊は塩分調節できていいですね

 夏っていう季節は、野菜や果物に「声」を与えちゃうんじゃないでしょうかね。何とはなしにスーパーを歩けば、目に止まったナスやトマトから目が離せない。あらま、なんだか動けなくなってしまった。ツヤツヤしたトマトが、黒光りするナスが大きな声で「今食べなくてどうする!」「どうする!」と叫んでいるような気がするのだ。そう、それは大昔に女流義太夫をはやし立てた大学生のような勢いで……(この例え誰も分かりませんね)。桃はその二つに割れた体もなまめかしく「喉、渇いているんでしょう?」と、挑発しているような気さえしてきた……病院に行ったほうがいいのだろうか。うーん……食べたい、というよりも、欲しい! 上野アメ横のおっちゃんの啖呵に負けた年末客のような気分になりつつ、夏野菜や果物をかごに放り込む。何を作ろうかと考えつつ急ぐ家路。ちょっと浴びただけの日光に、早くも二の腕がチリチリしてきた。痛い夏だ。
 全部ざくざく大ぶりに切って、鍋で炒める。ニンニクもたっぷり2かけ、じっくり炒めたら玉ねぎ、ナス、ズッキーニ(今日は近所のスーパーで100円だった!)、最後にトマトを入れて更に炒める。塩・胡椒に白ワイン・コンソメで味付け。ホールトマトとローリエを足して、軽く煮込んで出来上がり。最初は熱々で、茹でたソーメンに和えて食べる。パスタを茹でる時間より短くて簡単、というだけなのだが、これも結構イケる。ただこの場合、中華風に作ったときのほうが合った(コンソメを鶏ガラダシ、ワインを紹興酒にしてショウガをちょっと入れる)。当たり前か。
 残りはタッパーに詰めて冷蔵庫へ。ラタトィユなんてシャレたもんじゃないが、しっかり冷えた夏野菜の煮込みは、食欲のないときでもスルスル入る。私はこれに、みじん切りにしたニンニクをほんの少し、エキストラヴァージンのオリーブオイルで溶いて頂く前にサッとかけ、更にバルサミコ酢をちょっとたらすのが好きだ。カッペリー二(細いロングパスタ)を茹でて冷やし、フレッシュバジルをたっぷり千切りにしたものと和えて、冷製パスタにしてもいい。トマト味に飽きたら、このままカレー粉を加えて熱し、夏野菜カレーにしてもおいしい。牛ひき肉をにんにくで炒めてから一緒に熱し、ミートソース風にしてもいい。汁気を切って、耐熱皿に入れてたっぷりチーズを乗せオーブントースターに入れればグラタン風にもなる。明日は何に化けさせようか、そんなことを考えながらタッパーにつめる。きっと私はそのとき、意地汚い、二マーッとした顔をしているに違いない。さて、桃をむこう。


○追記
明日BSで「歌伝説 ちあきなおみの世界」が放映されるという。なんともう6回目(!)の放送なんだそう。これって……すっごいことじゃないだろうか。いかに反響が大きかったか知れようというもの。以前の放映時にもブログに感想を書いたから詳述しませんが、素晴らしい内容ですよ。興味のある人は是非おススメします。


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