ある男のこれまでと昨日・今日

自殺場所に教会を選んだ彼

 昨日の日記、自分で読み返しても……混乱してますね。「なんでこんな銃の事件が多いんだろう……」と不安に陥ってますが、暴力団系の銃事件と、今回の散弾銃事件はまったくの別物だものなあ。痛ましさも極われりといった、先日の目黒区五本木・ライフル銃暴発事件のこともあって「銃乱射」という言葉に変にセンシティヴになっていた。うーん……。
 しかし……なんだか古いミステリー映画のような「出来すぎ」感、いや劇場的なニュアンスを感じてしまう。今日は、この事件のことをなぜか時系列的に追ってみたくなった。

■■乱射までのそれまで、そして自殺まで


1:犯人と思われる男性→生後間もなくカトリックの洗礼を受ける。母が熱心な信者
2:20歳までは定期的に教会に通う熱心な信者だったが、16年ぐらい前からは顔を出さなくなった。。
3:大学中退、就職するも程なく退職。看護師見習いになる。
4:クリスマスの時期に、院内装飾の飾り付けが雑で上司から注意を受ける。
「じゃあ、辞めます」とすっぱり退職。
5:自宅の離れに6年ほど前ぐらい(平成12年ごろ?)から引きこもりに。
友人「このころからおかしくなった」
5:奇行が目立ち始める。
大音量で音楽をかける。「近所の人が悪口をいうから就職できない」
6:平成14年 散弾銃所持許可取得。
6-1:近所の主婦「銃を持ち歩いてて怖かった」
6-2:近所の人:午前2〜3時ごろ、呼び鈴を押され「トイレを貸してください」を頼まれること2度。怖くてドアを開けず、親に引取りを頼んだ→交番に散弾銃所持許可取り下げを依頼


7:今年6月からスポーツクラブ「ルネサンス佐世保」に所属、熱心にほぼ毎日通う。水泳が得意だった。
8:中高時代の同級生、藤本勇司さんの自宅を遊びに訪れ、昼食を取る。
「スポーツクラブの無料券を持っている。こないか」藤本さんを含む、同級生だった友人3人をスポーツクラブに誘い、「明日友人3人を見学させる」とクラブに申し込む。
9:12月14日、この日にもクラブを容疑者は訪れている。19:10ごろ 凶行発生。
正面玄関から手当たり次第に発砲しつつ乱入。フルフェイスのヘルメット着用、迷彩服。
10:プール入り口からまず入り、5〜6人固まっている子供たちにまず発砲。


「男は手に長い銃を構え、背中にも1、2本の銃を背負っていた。最初に3、4発の音を聞いた。怖くなって、ほかの子と一緒にコーチ用の更衣室に逃げた。少ししたらまた、銃声がした。逃げる途中に廊下に血がたくさん流れていた」(プール脇にいた10歳の男児の証言)


11:事務室へ移動、ここで藤本さんに出会い、藤本さんが「オス」と声をかけたのち発砲。そしてホールでインストラクターの倉本舞衣さんに発砲。藤本さんには数十発もの弾丸が。
12;犯人逃走。


12-1:そのときの周囲の状況・下記の新聞記事参照
12-2:(スポーツクラブのある)ビル1階のスーパー「エレナ名切店」では、午後7時10分すぎ、買い物客でにぎわっていた店内に、「キャー」という女性の悲鳴とともに、スポーツウエアを着た男女が次々と駆け込んできた。中にはウエアが真っ赤に血で染まった人もおり、店内は騒然となったという。その後、到着した警察官から「中にいるように」との指示があり、急遽(きゅうきょ)閉店。施錠したうえで数十人が店内で身を寄せ合ったという。現場付近は閑静な住宅街」〜産経のネットニュースより転載〜


13:「犯人は迷彩服」この報道に「あの人じゃないか」との噂飛ぶ。「銃を持った男が住宅街を逃走中」という報道多数。
13-1:この頃の周辺住民の声


〜馬込容疑者が自殺した教会近くに住む大学生の金子豊和さん(22)は友人と遊んでいて午前2時ごろに帰宅しようとしたが、警察の規制線が張られ家に近づけなかったという。「近所の人から教会近くに銃を持った男がいると聞き、母親に電話したがつながらなかった。本当に心配だった」と憔悴仕切った表情で話した(産経新聞15日記事より)〜


14:散弾銃の所持者調査の結果、佐世保署は馬込政義を容疑者として逮捕状を請求。
15:藤本さんの弟の証言「週に一度は食事をしに遊びに来たり、兄は馬込容疑者を『親友』と」
16:カトリック船越教会そばの路上で15日午前1時、馬込容疑者が乗り捨てたと見られる白いワゴンが発見。散弾銃2丁、空気銃1丁、迷彩服発見。
17:午前44分ごろ、「パーン」という発砲音。現場から5キロの距離だった。多くの捜査員がその音を聞いている。
17:午前7時半、馬込容疑者の遺体が教会敷地内から発見。
18:馬込容疑者の母、教会の神父に電話「教会や皆さんにご迷惑をかけ、申し訳ありません」ほとんど聞き取れない涙声だったという。


長崎県佐世保市名切町、「ルネサンス佐世保」で14日夜、迷彩柄の服の姿の男が発砲し、同クラブインストラクター倉本舞衣さん(26)ら2人が死亡、女児2人を含む5人が負傷した銃乱射事件。男は銃を持ったまま逃走し、スポーツクラブから水着姿のまま外に逃げ出した利用者らは、恐怖と寒さに震えていた。「無事だった。よかった」。現場周辺では、事件を聞いて駆けつけた保護者がわが子の無事を確認して抱きしめていた。
 クラブの入り口付近にいた30歳代の男性は、不審な男が建物内に入ってくる様子を目撃した。
 男は2階のプールへ向かった。約3分後、「バーン、バーン、バーン」と銃声が3発聞こえ、男性は外に逃げ出したという。
 近くの会社員榎谷昌哉さん(28)は、妻・香さん(24)らとクラブ2階でスカッシュをしていた。午後7時10分ごろ、ガラス越しにプールサイドを犯人が歩き、銃を数発撃つのを目撃。慌てて夫婦別々に逃げ、約1時間後にようやく再会できたという。昌哉さんは「どうしていいのか分からなかった」、香さんも「ものすごい恐怖を感じた」と語った。
 プールでは、事件当時、小中学生十数人が水泳の指導を受けていた。プールサイドにいた小3男児(9)は「銃を撃つような音が聞こえ、すぐに更衣室に逃げて隠れていた。悲鳴が聞こえ、すごく怖かった」と表情をこわばらせていた。
 二十数人がエアロビクスをしていた3階にいた男性は「2階のプールの方から、爆発音のようなすごい音が何回かした。しばらくして、また3発ほど銃声が聞こえ、インストラクターが『危険だ』と非常階段に誘導した。怖くて様子をうかがうこともできなかった」と話し、スポーツウエアのまま毛布をかぶって震えていた。
 4階のテニスコートにいた男性コーチ(46)は「下の階から突き上げるような銃声が響き、生徒たちを急いで避難させた」と青ざめた顔で話した。
 亡くなった倉本さんの同僚の女性(45)は「爆発するような音が『パン、パン、パン』と何度も聞こえ、子どもたちは逃げまどい、震えていた。倉本さんの仕事ぶりは熱心で一生懸命。どうしてこんなことになったのか」と声を震わせていた。
 スポーツクラブの利用者らは、テニスウエアや水着姿のまま、道路の反対側にある菓子店に避難。互いの無事を確認し、安堵(あんど)していた。
 現場には子どもたちの保護者が駆けつけ、中の様子を不安そうに見守った。午後7時半ごろから、プールにいた子どもたちが数人ずつ、コーチに抱きかかえられ、建物の外に出て来た。保護者らは自分の子どもを見つけると急いで駆け寄り、抱きしめていた。
 またパトカーや消防車十数台が集まり、周辺の道路は完全に封鎖。近所の住民たちも不安そうな顔で遠巻きに眺めていた。
 近くに住む主婦(74)は「いつも女性や子どもたちでにぎわっていたスポーツクラブ。女性らが撃たれて亡くなったと聞いてふるえが止まらない」と青ざめた表情だった。
(2007年12月15日2時9分 読売新聞)


○追記
これらは今日16時ぐらいまでのネットニュースを、自分なりにこの事件を知る手がかりとしてまとめたものです。もちろん表現を自分で勝手に変えたりはしてませんが、それなりの要約、カットはしています。まさか単純にこれをソースとしたり、引用する人はいないと思うけど、一応念のため。


○今日は何の日
午前中にNHK前田吟さんのインタビュー。非常に聡明な方で、話し上手! 夜は仲良しサカイ夫婦とユカちゃんと彼氏のゴウ君と忘年会。渋谷の「カラカラ」、二次会は神泉の「buchi」にて。飲んだねえ。


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