下着投げ捨て男、田中角栄、黒木メイサ……メモ雑記

本当にいたるところにある

 仕事で葛飾区は亀有に行ってきました! いやーやっぱり街中に「両さん」が溢れる溢れる。
 いうまでもなく「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公、両津勘吉のことです。商店街のセールのチラシや、街灯につけられた「のぼり」、そして銅像……うーん、愛されてるなあ。
 私、この漫画大好きなんですよ。1976年に週刊少年ジャンプで連載を開始、単行本は年内にも第160巻を超えようという大長寿コミック。そして「一度も休載がない」ってのが……凄すぎる。
 関係者に聞いたことがあるんですが、常に5〜6本の「完成原稿ストック」があるんだそうです。毎号のように「代原」(何かが落ちた、つまり締め切りに間に合わなかったときの、穴埋め原稿、つまり代理用原稿の略)を探している編集もいるというのに……。秋本治さん、いつまでもお元気でいてくださいね。最近の両さんもいいけど、私は春日八郎を歌いながら暴れていた頃の両さんが、一番好きでした。
 ちょっと今日は最近のメモ雑記をいくつか。
素晴らしいルポ
現在発売中の「週刊文春」(1月17日新春特別号)が圧倒的に面白い。いやー……本当読みごたえのある特集ばかり。特に34ページ、「下着投げ捨て男・押谷和夫『仮面人生』48年」は非常に質の高いルポタージュだった。
 取材力は言うに及ばず、容疑者である主人公をことさら「変質者」「唾棄すべき人間」と決め付けず描いた、リベラルな筆致が素晴らしい。人間、この不思議な生き物――というスタンスを守っているから、容疑者の猟奇的、変態的な行為をいくら描写しても、「押し付けがましい断罪」が生まれない。
 これって、結構出来ないことですよ。「こんな男がのうのうと何年も生きていたと思うと」「昼の顔と裏腹に凶悪な欲望をたぎらせ」だの、まるで自分には「異常性」の欠片もないかのごとく正義感ぶった記事をイージーに作ること多いもの。はい、プロの文章読ませていただきました。こんな人がライターじゃなく、編集部員でいるってことが、素晴らしい。


戻れない道を進んだ人々
しかしこの、押谷和夫の人生、その裏側面の多さには驚いてしまう。殺人、横領、経歴詐称、脅迫といった犯罪行為と共に、(ちょっと汚い記述がここから入ります)夜中に、隣宅の庭一面にヘアヌード写真を敷き詰める、大便をつけた女性用下着を隣宅の庭に放り込んだり、という不可解な行為もしちゃうのだ。いかなる欲望がその中にたぎっていたのだろう。
 自分の中の、「パンドラの箱」開けてしまった人。そんなフレーズが、いつもこの手のルポを読むたび頭をめぐる。


モノマネはいつも「よっしゃよっしゃ」
阿川佐和子対談、防衛大臣石破茂インタビューも非常に興味深い。その経歴、率直な語り口共に面白いが、何よりも彼の見た「田中角栄像」に圧倒される。ひとこと「魔神ですよ」、と言い切っているが、嘘偽りのない心からのコメントだろう。紹介されているエピソードだけでも、その妖怪ぶり、異端なるキャラクターがヒシヒシと伝わってくる。田中角栄に関してはおぼろげな記憶しかないのが、ああ……悔しい! もっと昭和のバケモノを大人として見つめてみたかった。


蛇足
黒木メイサが新ドラマの宣伝で「シスター姿」でよく出ているんだけど……私だけでしょうが、いつも「えっ、要潤の女装!?」と一瞬思って焦ってしまう。なぜに。
 
しっかし……二人とも「ごはん3回しか噛まずに飲み込んできた人生」ってな顔立ちですねえ。アゴ細いねえ。勇の半分もないぐらい。この二人と「亀梨和也」を入れて「三大細アゴ芸能人」を決定したい。黒木メイサ主演で「細アゴ繁盛記」ってのはどうだ。



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