シュウ・ウエムラさん逝く

シナトラもこれで……?

 シュウ・ウエムラさん、亡くなられていたんですね。全然知らなかった。本名・植村秀さん、享年79歳。私は彼の人生にけっこうな興味を持っていた。単身ハリウッドに乗り込んだのが1950年代後半。シャーリー・マクレーンが芸者に扮したという『青い目の蝶々さん』で抜擢され、以降数々のスターを担当。特にフランク・シナトラが彼を可愛がったのは有名なんだそう。
 なんちゅうか……「誰に何といわれようと私はこれが好きなんだ」という、その姿勢が好きでね。だって彼が美容に興味を持った10代の頃っていうと……軽く60年ちょっと前。昭和24〜5年ぐらいだろうか。「東京美容専門学校に入学したとき、男子学生はたったの一人だった」というのも有名な逸話らしいが、まさにパイオニア。私が子供の頃だってまだまだ「男子が美容に興味を持つなど軟派!」といって軽視・嘲笑する傾向はあったもんなあ。今20代前半の子は信じられないだろうが、一般的に朝シャワー浴びるのが珍しくなくなったのとか(懐かしの「朝シャン」という言葉、知ってるのは30代前半からか)、毎日お風呂で髪を洗うような文化って、ごくごく最近の事なんだよね。今からたった20年前は、男が髪を伸ばしたり染めたりってことすら、軽く「異端」だったのだ。まして昭和も20年代、理髪師でなく美容師、メイクさんを目指した男というのは、どんな目で見られたものだろうか。
 好きだから、やる。やるからには、本場。そしてゴー・トゥ・ハリウッド。こーいう垂直思考、大好きなんだなあ。どんな人となりだったんだろう。晩年も枯れることなく、行動的な人だったんだろうか。
 ご冥福をおいのりします。


 と、ここで止めておけばいいものを。せっかくだからと『青い目の蝶々さん』の画像をググッてみたら出るわ出るわ。
 「マダム・バタフライ」の話じゃなくて「ミヤコ蝶々」さんの話だったんでしょうか……大昔の「三浦布美子」にも似てる気がする。ていうか眉……これ、お上手なんでしょうか……。


○今日は何の日
ずううううっと某インタビューのテープおこし。戸田恵子さんの声がまだ耳に響く。やっと終わって冬隣。と、テレビ東京の「たけしの誰でもピカソ」でやってた「ちあきなおみ特集」にズンズン見入ってしまった。初公開映像が多かったよう。どれもこれも素晴らしかったが、船村徹×吉田旺の「赤とんぼ」が特に感じ入った。そのことは明日また。
 寒い。寒い。底冷えする。この冬一番の冷え込みだったそうだ。あ、夕方「レディス4」をたまたま見たら、司会が徳光二世から「はなまるマーケット」でおなじみ今泉清保に替わっていて驚いた。どんどん毒気がなくなっていく「レディス4」。お願いだからこれ以上何も変えないでほしい。21世紀のこれからも「岸恵子さんに聞くパリ・そのエスプリのすべて」「大内順子さん宮内裕さん夫妻に聞く円満の秘訣十カ条」みたいな企画をどうか続けて。



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