大河ドラマ「篤姫」

桜島がバック

 いやぁ……いいですね、ハマってます「篤姫」!
 24日の松坂慶子登場シーンなんてほぼ「漫画」なんだもの。慶子は姫の教育係、つまりはお目付け役なんですよ。これが「ビシビシやるわよぉ!」ってな強いタイプの女。京都から来てるもんで「あたしはエリート」っていうプライドも満々なんですね。
 登場するや突如空が曇りだし、「よろしくお願いいたします!」ってな挨拶と同時に「ピカッ、ゴロゴロゴロ!」とカミナリ鳴りだしちゃうんだから。あっはははーフザケすぎ! 好きだけねどこーいうの。完全に楽しんで作っちゃってるというか、いい意味でキャストとスタッフが「ノッて」ますね。これからも楽しみ。


 主演の宮崎あおい、実母の樋口可南子、奥女中の佐々木すみ江(自害の回を見逃してしまった……ああ、一生の不覚! もう悔しくてならない)、そして真野響子ともさかりえ左時枝など、女優陣いずれも好演。なんていうか……その昔の「女性映画」というジャンルを思い出すかのような内容ですね。江戸時代の武家を舞台に、各パートの女性たちの思い、悩み、喜びがじっくりに描かれていて、それをまた丁寧に女優達が演じている。シーンそれぞれがゆったりと余韻を残すかのように、おおらかに撮られているのも贅沢この上ない。
 昨日の放送、養子にいった於一(宮崎あおい)を思う母・樋口可南子と教育係・佐々木すみ江のナレーション・ダブルパンチなんて泣けて泣けて……。まあ、樋口可南子がこーいう役をやるようになったのは、ちょっと早いかなという気がしないでもない。この世代を主役にしたドラマって、どーして出来ないもんですかね。
 日曜は「サザエさん」(最近演出が変わってきて見逃せない)→平成教育学院(この手の雑学テレビが好きなんだ)→大河→NHKアーカイブスと見逃せない番組が増えてしまった。テレビの前にかじりついてばかりで不健康だが、ちょっと楽しい。


○そして男優陣も
 あ、あと瑛太がことのほか素晴らしい。時代劇が合うなんてビックリ。爽やかで、まっすぐな青年ぶりが嘘くさくない。なおかつ若き「侍」らしい雰囲気まである。うん、古い言葉でいうと「時代」の感じがあるんですね。瑛太宮崎あおいを「嫁にほしい」と父親に訴えるシーンが特に……良かった!
 青年らしい一本気な熱情と、やり過ぎないほど良さ。私は「熱演」というのは決して「名演」ではないと思っている。この手の芝居って、見ているほうが恥ずかしくなるような「がむしゃら」な演技を役者というのはしがちなもんだ。彼には、そういった「自己満足芝居」に陥らないバランス感覚を持っていると思う。「サラッと」と熱のこもったセリフがいえて、「フッと」と思いの詰まった感情を表現できる役者、といったら褒めすぎですね。しかし並々ならぬ大器の予感。


○動き
宮崎あおいの動きがよくてビックリした。大河ドラマって「所作指導」という日本舞踊の先生が付くのだけれど、勘がいいんでしょうね。腰の入った動きが見事でした。


○松坂さんマメ知識
出演依頼のファックスが来たとき、「役:篤姫つき老女」と書いてあったんだそうです。「んまあ」と思って下のほうを見たら「年をとった女の役ではありません」と付け加えてあったんだとか。スタッフさん、ある意味それは危険な賭けです。


「気を遣ってくださったんでしょうね」と語ってました。どすこーい!


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