最近の映画メモ

 今日は最近の映画メモを。ちゃんとしたレビューではなく、本当にくだらない心のメモです。
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○『チャーリー・ウィルソンズ・ウォー
 やたら眉毛をしかめる表情連発のトム・ハンクス、そしてうるさいぐらい達者なフィリップ・シーモア・ホフマン。「江守徹西田敏行の演技合戦」みたいに見えて仕方ない。「はい、お上手ですとも」というセリフを何度心で呟く。そしてジュリア・ロバーツ。激しく「うつみ宮土理化」していて驚く。もちろん最初から美形、という人ではなかったけれど……何かが、おかしい。「お直し失敗」とか「ボツリヌス系表情の不自然さ」とか、そういうレベルですまない何か。「顔の時系列がずれている」そんな表現が浮かぶ。

○『山桜』
 田中麗奈、撮影が進むうち「着物が馴染んでいったんだろうなあ……」ありありと、そう感じられる。異様に着付けが悪いシーンと、「おさまった」感じの着こなしが混在している。これが市川崑だったら可能な限り撮り直したろうなあ。富司純子、どうしちゃったのってぐらい現代メイクで驚く。冷たいお姑さんを、永島暎子がキッチリと演じている。損な役だが、偉いなあ。東山紀之の時代劇演技、素晴らしいのひとこと。セリフ、押し出し、そして殺陣の美しさ。どうして彼主演で時代劇、どんどんやらないのだろう。


○『幻影師アイゼンハイム』
 エドワード・ノートンが「元祖・ハンドパワー」のような19世紀末のマジシャンを演じる。現代は「ザ・イリュージョニスト」こっちのほうがいいんじゃないか。面白かったー! なんだか無邪気にそう思いました。アメリカでジワジワと口コミでヒットしていった、というのも頷ける。シンプルにラブ・ストーリーです。ジェシカ・ビールのいきいきとした美貌、貴族の令嬢という役柄とはちょっと合わなかったが、とびきり魅力的ではあった。


○『大いなる陰謀』
 全編これディベート、討論会の映画。えんえんと非常に真面目で知的好奇心の強いメンバーが揃った大学ゼミのような会話が延々と続いていく。実際そういうシーンも多い。まず監督・ロバート・レッドフォードの言い分を咀嚼できる人が全米でどのぐらいいるんだろう。これがアメリカの政治家の、マスコミの、教育に恵まれた学生たちのひとつの姿なのか……そうか、それなら私の考えは……と、こんなふうに思考をめぐらせられるような人、アメリカで何%だろう。とーっても間口の狭い映画で、これならHP作って宣伝しても効果はさして変わらないかと。戦争に対する考えをひとつにリードしないロバート流の「フェア」な映画作りのスタイルは、まあ納得なのだけれど。「宮崎哲弥」みたいな人しか楽しめない映画だと思う。
 と、こっからいきなりクダけますが、監督・出演のロバートレッドフォード……最初の大アップになったとき驚愕した。顔が「鍾乳石」のようになっている。どろーん。ひえええええ……何かに似ていると考えて出てきたのが「ピグモン」だった。『裸足で散歩』時代の美貌は見るかげもなく。ブラッド・ピットもあんな風になるのだろうか。


○行状日記
銀座「ラ・マリージェンヌ」にて私主催のワイン会。ソムリエでオーナーの泉澤さんにすべておまかせ。この日の参加者は14人だった。おいでいただいた皆さん、どうもありがとう。楽しんでいただけたら幸せです。


○お知らせ
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