「RURIKO」
物語が人生に負けている。物語が介在する余地がないほどに、浅丘ルリ子自身の人生、その事実関係だけで「もって」しまう。林真理子が想像し、創作した部分が……ああ、ミもフタもない言い方だが、余計に思えてしまった。
と、いうのもこの本、完全に実名で書かれてるんですが、「取材に基づいて、実在の人物をモデルに書かれたフィクション」とことわってるんですね。石原裕次郎も小林旭も石坂浩二も、みーんな実名。なのに、フィクション。うーん……誰のファンだとしても、これを読んだら欲求不満になっちゃうんじゃないだろうか!? 「ええっ! あの人とこの人がそんなことを!?」と思っても、どこまでが取材で、どこまでがフィクションやら。はい、下世話な読み方です。
まあなあ……実験的な試みだとは思うけれど。しかし残念だ、フィクションとしてもドキュメンタリーとしても、ハンパな結果だったと思う。林真理子も、「これはフィクション。浅丘ルリ子という女の足跡を、私の勝手な想像で思いっきり再構築するのよ!」とはじめてみたはいいが、ルリ子自体が大きすぎて自由に遊べなかったんじゃないだろうか。
ひとつ思ったことは、黙っていてもモテる人の話というのは、存外つまらないものだ。
このジャケの浅丘ルリ子も美しい。「愛の化石」の別テイクだろうか。
○行状記
ラーメンの原稿を書き上げる。ちょっとスッキリ。通っているスポーツクラブのレンタル・タオル、今まではフロントから離れたところに返却口があって、そこにポイと返せばよかった。それが、フロントに返すことになった。持ってかえる人、多いんだろうなあ。
○お知らせ
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