「家政婦は見た! ファイナル」に想う

覗き一徹25年

テレビ朝日開局50周年記念特別番組
「土曜ワイド劇場 家政婦は見た! ファイナル 
華麗な外交官一族の愛と欲、女たちの乱れた関係…秋子、大統領を討つ!?」
7月12日(土)夜9時放送


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「秋子はCIA特別諜報員と同レベルの情報収集能力を持つ」「現代のマタ・ハリ」「ハリウッドでは『秋子は二度死ぬ』『AKIKO―私が愛したスパイ―』という作品を計画中」
 とかく様々な憶測を呼んだ人気シリーズ、日本が生んだ最高のスパイドラマ「家政婦は見た!」がとうとうその歴史に幕を閉じます。テレ朝サイドによれば「好調なうちにいい形で終了させることにした」とのこと。「好調なうち」なんていうと3年とか、せいぜい5年ぐらいのスパンに聞こえますが、「25年」も続いていたんですからね。25年間好調、もはやこれは神業。さらには土曜ワイドの最高視聴率記録(30.9%)も保持ってんですから、秋子=悦子はクイーン・オブ・土曜ワイドといっても過言ではありません。クイーンというよりは皇太后という感じですが、いずれにせよ年に一度の「女王によるのぞき」を国民は心待ちにしていたわけですね。市原さんの芸の良さのたまものなんでしょうが、あまり趣味のいい国民じゃないのかも……ジャパン……。


 まあそれは冗談として、数々の名作を送り出したこのシリーズ。特別サイトが出来ていました。こちら。マウスを合わせると「ニュッ」と秋子が出てくる……たっ、たまりません。「家政婦の歴史」を見ていたら、ああ懐かしい。岡田茉莉子日舞の家元やら、山本陽子が政治家をしていた回など、強烈に覚えているものがチラホラ。特に海苔を売り続けて四半世紀以上の陽子の回など、叔母に淡路恵子、父の妾に星由里子という豪華版でした。このときの陽子の張り切りぶり、その熱演は凄まじかった……。寝たきりで言語障害の父親・仲谷昇を意のままに操り、利用活用しまくり三昧。「お父様ーこの財産はすべて私に遺すのよねー」などと優しく言いつつ無理やり判を押させようとします。仲谷さん「ヴ、ウウッ! ウウッ!!」と涙交じりに抵抗するも、「あらーお父様喜んでるわー」などとホザキまくっていました。淡路恵子が「何言ってるの! 嫌がってるじゃない!」と正しいツッコミを入れても「ふざけないで! あたしは実の娘よッ!」と即却下。仲谷さんは身も心もボロボロになって作中死んでいきました。実際に仲谷さんはその2年後急逝、なんらかの因果関係があるものと思われます。


 しかし考えてみれば市原悦子さんも72歳です。よく私は「日本は大人のドラマがないなあ。特に女優さんは40歳を超えると途端に作品が少なくなる。脇役に回されてしまう」と嘆いていたんですが……今回のニュース、人気作の終了という話だけでなく、数少ない中年〜高齢役者が主演のドラマがなくなったということでもあるのですね。市原に肩を並べるような役者がこれからでるか、といえば相当見通しは暗い気も。大人を軸にしたドラマ、ドンドン少なくなる一方でなければいいのですが。
 とにもかくにも秋子=悦子さん、お疲れ様でした。そうそう、テレビ雑誌によると明日8日から金曜まで、「家政婦は見た! ファイナルまであと○日」と題して、過去の名作選をやるようです。時間は15:00〜4:52ぐらい。これも楽しみ。


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