「フレンズ・オン・アイス2008」雑感1

荒川静香さんと仲間達

<6日昼の部 新横浜スケートセンターにて 出演者:荒川静香恩田美栄中野友加里佐藤有香田村岳斗本田武史中庭健介高橋大輔、シェーリーン・ボーン、エヴァン・ライサチェック、井上怜奈ジョン・ボールドウィン、チン・パン&ジャン・トン>
 トリノ五輪以来にわかファンですが……ハマってます、フィギュア・スケート。しかし、言っておくもんですね、こーいうことって。フィギュア好きなんですよーとか、誰々がいいねえなどと公言してたら、招待チケットがあるよとのお誘いが。協賛の某社のKさん、ありがとうございました。人生初の生・フィギュア。生・荒川静香! 堪能してまいりました。今日はその感想メモ。

 この日は夏日、人工的な新横浜の街は反射熱に溢れて、かぁー暑い! そのせいか、リンクそばでも全然寒くなく、半袖一枚で快適でした。観戦歴の長い友人から「寒いよ〜」と脅されていたので、なんだか拍子抜け。いかにも「フィギュアやってます!」といったチビッ子たちがワンサカ。そして「やらせてます!」といったペアレンツがドンジャカ。
「ほら、姿勢がいいでしょう静香さん」
「あのスピンをちゃんと見ておくのよ」
 後ろから横からそんな発言がチラホラ。こ、ここは教育の場でもあるのですね。さて、いちいち全選手の感想をつぶさに書いても仕方ないので、心に残ったことをザーッと列記。
荒川静香
確かに、格が違う。なんていうか……無音になるんですね、この人が滑ると。客が息を呑むというのもあるんだけど、滑りそのものが限りなく、サイレンス。スピンでもジャンプでも、誰しも「ガッ!」とか「ザッ!」とか、氷と靴(ブレードとかトゥっていうんでしょうか)の摩擦音がするもんだと思うんですが、この人の演技を観ていると、そういった雑音が一切排されてくる。聞こえてこない。宇宙ってこんなところなのかと思う。そういった、凄さ。
 あ、お約束のイナバウワーは4回も披露されました。そのたびに私は心の中で「いつもより多くそっております!」と声をかけずにおれませんでした。
中野友加里
圧倒的に優美。そう、優美、グレースフル! 私はオーバーじゃなく、なんて美しいんだろうと呆(ほう)けてしまった。今回は白や青の衣装で、静かなナンバーを中心に踊っていたのだけれど……思い返すと「オンディーヌ」とか「オデット」とか、そういった水辺に佇む美の精霊が比喩として浮かぶほど。そして評判の高いスピン、これを間近に観れたことが、今回一番の収穫だとさえ思う。あの瞬間、友加里は人間であって人間でない。美という概念の、ひとつの化身だと思う。
田村岳斗(やまと)
男で一番印象に残ったのがこの人。演技がすべて手の内に入っていて、なおかつエンターテインメント性まで打ち出している。これはバレエでも歌舞伎舞踊でも一緒だけれど、本当に上手な人って、「難しそうにみえない」ものだ。いとも簡単そうに踊ってしまう。そして観るものにも、そういった錯覚を起こさせる。難しいことをやってるように、思わせない。「今すごく私は難しいことをやってるんですよ」と思わせる表現者は野暮の骨頂。そういう点で彼は優れている。
 長い……続きは明日。


○行状記録
新橋演舞場おしん」を拝見。それはまた別に。しかし弁当、高いなあ。1800円でこんなものか……ボッタクリもいいところ。本当に東京はまずくて高いものが多い。赦せない。


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