あの部屋に呼ばれるのは誰か

剣も持ってこさせるに違いない

 「是非あのかたをお招きしたいわね!」
 そんなこと仰っているかどうか毛頭存じ上げませんが、連日スターアスリートの報道がドンドコなされるたび、あのおかたが迷いに迷ってらっしゃるに違いない。そう確信してしまいます。
「ねえ、いっそのこと皆さんお呼びしましょうよ」
 などと言い始めてスタッフがそりゃあもう大騒ぎでは……そんな妄想をしてしまう今日この頃。そう、テレビ朝日が誇る長寿トークショーのホステスにして、日本を代表する名司会者・黒柳徹子さんのことですね。

 なんせ金メダルと共に、名言も多い今回のオリンピック。
おやじの仕事をしっかりやりました」(柔道・内柴正人選手)
これが自分色のメダルです」(水泳・松田丈志選手)
4年間、一緒に歩んできた道のりの金メダル」(レスリング・伊調馨選手)
 などなど、珠玉の金言が次々と。印象的な発言を聞くたび「あのかたをお呼びしましょうよ!」と徹子が感動に打ち震えつつ提案されていらっしゃることでしょう。


 私が個人的に「これは鉄板」と睨んでいるのが、フェンシングの太田雄貴選手。一般的にはマイナーな競技であること、これまで日本が唯一メダルを獲得できなかった種目であること、そしてニートであること……もうオープニング・トークが聞こえてくるかのようです。

「みなさまご存知でらっしゃいました、フェンシングにはフルーレというのがあるんだそうですね。わたくしも初めて今回知りました何ですかお花みたいな名前ですけれども。オリンピックこの種目ではメダル初の快挙でいらっしゃいます、銀メダリストの太田雄貴さん今日のお客様ー。んまぁよううこそお越しくださいました、で、ところでフルーレってなんですの。早速なんですけれどもあなた説明してくださいます?」


 絶対こんな会話(というか独話)がなされるに違いありません。そうそう彼、なんといっても父の雪辱をはらした、というのがミソですね。お父さんは高校時代フェンシングやってたんですが、成績が伸びず子供に夢を託したんだとか。ああこれぞ平成の父子鷹……って、これ前説のつもりが随分長々書いてしまいました、もう今日はこの話題で。あとこちらも出演鉄板と思っているのが、谷本歩実選手。


「ご覧下さい一本勝ち、本当に見事ねぇ……もう一度映してくださいます、んまぁ(最初に戻る)」
 これでもかとデコス選手が投げ飛ばされる映像のリピートは必至です。そう、徹子のことですから招集するのは日本からだけとは限りません。
フェルプスさん、あなたそんなにメダルお取りになってどうなさるの」
「世界で、そして史上一番早い男、ウサイン・ボルトさんです! ねえ、ちょっとお走りになってみてくださる?」
「38歳で女子マラソン1位、トメスクさんです。歳は関係ありませんわよね。あたくしもね、スクワットを毎晩50回やってるんですのよ……(以下自分の健康法続く)」
 そんな徹子・ワールドシリーズも夢じゃありません。ってどうしてここまで徹子妄想ばかりしているのか。好きなのね。でも時は金なり。仕事します。


○記録
しかし疲れますね、民放のオリンピック番組って。デート中、会話に間(ま)が空くのが怖くて、ずーっと喋っている人みたい。なんであんなにデコレーションするんだろう。選手の動き、体だけ、目だけで充分な「みもの」なのに。長年支えたご両親の思い……あのとき兄弟が掛けてくれた一言が救いに……地獄を見た3年間……たいしたもんだ、みんなテレビの手にかかると各選手必ず「ドラマ」をお持ちになる。ドラマティックなことがないとメダリストになれないかのよう。裏番組を見たら芸人と呼ばれている(私は呼ばない)人々が、かくれんぼして逃げおおせたら100万だか貰っていた。


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