最近の映画メモ・1

身長173センチというのも意表をつく

 ギャハハー! おっもしろいなあ、ご覧になりましたか「おむすび山 赤飯風味」のCM、思わず大笑い。フリカケを混ぜるだけで赤飯おむすびが出来るってな商品で、シチュエーションはこんな感じ。
 優しそうなお母さんと小さな娘。おむすびを食べて
「おかあさんのおむすび、とってもおいしいー!」
 すると突然そこに片桐はいりが現れて
「誰がつくっても同じような味になんのよッ!」
 と一喝。凍りつく母娘。不敵な笑みを浮かべるはいり。そんだけなんだけど、いやーでもこの言い方がおっかしくって。
 女がこの手の、いわゆるオネエ系のセリフを口にする場合、「さもしさ」が生まれやすい。オネエのセンスを垂れ流しに女が言葉にするのは、危険なのだ。しかしコメディセンスのある人は、その一歩手前で引くさじ加減を知っている。片桐はいりのユーモアには、品がある。そこが、面白い。
 今日は最近の映画メモ、記録がてら。
■『幸せの1ページ』(原題:Nim’s Island)

 無人島で暮らす科学者の親子。親(ジェラルド・バトラー)が遭難、子(アビゲイル・ブレスリン)がたまたま受け取ったメール相手(ジョディ・フォスター)に救助を求める……てな話。
 ジョディは世界有数の催眠術師に「SAVE THE CHILDREN」とか強烈な暗示をかけられてんじゃないでしょうか。「ずっと探していた役に、この映画でようやく出会えました」というジョディのメッセージがプレスにあってビックリ。ジョディの求めていたのは『羊たちの沈黙』でも『告発の行方』でもなかったんですね……。
 あ、これ主演はジョディじゃなく子供のアビゲイルです。向こうのポスター見りゃ一目瞭然。ジェラルド・バトラー、売れっ子だなあ。それも納得の溌剌さ。しかし、夏休みに公開間に合えばよかったのになあ。さぞかし子供は喜んだろう。分かりやすいアドベンチャーで、小さい頃読んでワクワクした冒険譚を思い出した。9月6日公開。
○蛇足:本編中、ジョディのセリフで「ゴボウのサラダを作って」というのがあるのだけれど、どーにも「gobo」と聞こえたんだよなあ。へー、英語でもゴボウっていうんだと思って調べたら、そんな記載は見つからず。ネットでもなさげで。その辺のとこ、ご存知の方いらしたらどうぞ教えてください。


■『東南角部屋二階の女

 池田千尋第1回監督作品。若者三人(西島秀俊加瀬亮、竹花梓)の描き方は通念的で違和感を感じるが、老境の二人(高橋昌也、香川京子)の描き方は素晴らしいと思った。変にいじらず、敬意を持って眺めるような目線に共感。それと、とにかく香川京子の清潔な着物趣味、そのたたずまいが素晴らしい。とかく吉永小百合が永遠の「清浄な」女優という評価が高いが、香川京子がその前に在るということを再認識したい。9月中旬、ユーロスペースにてロードショー。


○記録
 金土日月と雨。寒い。ビデオで『セルピコ』を見る。はじめて見たが、ショック。いい映画だなあ……心に強烈に残った。無駄のない編集なのに、余情がある。これが一番高級なことだと思う。そこがメインではまったくないが、同棲相手との別れのシーンのやるせなさと愛の質量が、素晴らしく見事なものだった。

セルピコ [DVD]

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 アル・パチーノ、映画の中で表現されるところの「ヒッピー・ファッション」が、まんま現在のセンスから見ても相当カッコいい! 髪型も含めて真似したいなあ、などとチョイ憧れました。似合わないんだけどね……。


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