「イ・ビョンホン祭り」のCMに思う
イ・ビョンホンには、かねてより注目していた。
といっても、俳優としてどーこうではないのです。それでも、私は彼を畏怖している。いや、畏敬のまなざしで見つめている!
なぜなら、あの岩下志麻と小川眞由美が彼の「大ファン」を公認しているのだ。公認というか……「メロメロ」といっても過言ではない。私は、その一点だけで「この男……タダもんじゃあねえ」と恐れ半ば、尊敬半ばでイ・ビョンホンを見つめている。
参考資料:女優・岩下志麻さんと小川眞由美さん
(映画『鬼畜』より。岩下さんの私的解説→こちら、小川さんの私的解説→こちら)
このへんのことは後述しますが……今、やってるらしいんですよ「イ・ビョンホン祭り」。ご存知ですか、「イ・ビョンホン祭り」。「阿含宗・星の祭り」でも、「東映まんが祭り」でもありませんよ。いや、私もよく内容知らないんですが、とにかくスカパーがそんなことやってて、よくCMが流れてます。
ひとり芝居、カメラ片手のビョンホン。
彼女だかを必死に笑わせようとするビョンホン、ハイ・チーズ!
「いい笑顔、取れた!」とガッツ・ポーズのビョンホン!
これがまぁ「そんなに嬉しいかッ!」ってなぐらいのガッツ・ポーズなんだわ。イタズラ成功した「トム・ソーヤ」みたい。飛び上がらんばかりに喜ぶビョンホン。
「もっと首かしげようよ」
「そうそう、その笑顔だよ!」
「キープっ!」
などなど、CM中ずーーーーっと「愛のマイム」を演じ続けるビョンホン。なぜか「媚態の限りを尽くす」という表現が脳裏に浮かびました。この情景、毒蝮三太夫さんなら「こいつぁババアたまんねえな!」と間違いなく仰るに違いありません。たった15秒間でしたが、「プロの仕事」見させて頂きました。
ああ……この笑顔に悩殺されている日本・津々浦々の「リトル・志麻」「アナザー・眞由美」は、いったい何万人いるのでしょう。日本のマダムにとってビョンホンの笑顔は本当の意味での「再春館製薬」……などとアホなことを考えていたら、ラストに衝撃!
「ワラッテ……」
ビョンホン、何をトチ狂ったか日本語でささやきます! いやーーーーーーーーーー驚愕! いきなりの落差、そのギャップにビーックラこいた。さっきまでのスター性とか、「人気者感」が一挙に消滅。はっきりいって、安い。安かった。日本語を喋った瞬間にビョンホンはもうビョンホンであってビョンホンではない。
かつてぺ・ヨンジュンのCMでも思ったけど、韓流スターって日本語を喋った瞬間、ガクーッと価値が下がる。ゆめゆめ日本語など喋らせてはいけない。
「言ってる事分からないけど素敵だわ!」
「この気持ちを伝えたい、あのかたの仰ってることを分かりたい、ああ、もどかしい!」
「私がハングル勉強しますとも、待っていてねビョンホン!!」
そういうシチ面倒くさい「プロセス」を、韓流スターファンは楽しみたいんじゃないだろうか。なんていうか……「しもべ」的ストイシズムに酔いたい、というか。お金払って、あっちから近づけるようなことをするのは愚の骨頂ではないか? いっそのこと、字幕も何も無しにして、今まで見せたことないぐらい真剣な表情や悲しそうな顔をさせて、15秒ヨンジュンなりビョンホンがアップで涙ながらに訴えるだけのCM作ったら、
「いやああああ何をいってるの!? どーしたらいいのっ!?」
とファンの奥様連はモンドリ返って色めき立ち、宣伝効果抜群じゃないだろうか。
外国スターを媚びさせてもロクなことはない。「カッコ・インテグラ」(マイケル・J・フォックス)「だいじょうブイ!」(アーノルド・シュワルッツェネッガー)という歴史的な外タレCMニ大愚行は、なぜかいつまでも教訓にならない。
○追記
眞由美と志麻のファンぶりはまた明日。もろもろ雑記にします。
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