最高!『バンク・ジョブ』〜最近の映画メモから

ベタですがワクワク・ドキドキした

バンク・ジョブ
 今月22日から公開の本作、最高!
 その名の通り銀行強盗の話ですが……すべてが思いっきり、ベタ。なのに、面白い。これが素晴らしいじゃありませんか。例えばあなた『水戸黄門』を映画化して観客に「最高!」と言わせたらすごい監督だと思いませんか。いやー素晴らしい、『世界最速のインディアン』で評判をとったロジャー・ドナルドソン監督、ブラヴォー! 1971年に本当にあった事件をモデルにした話ですが、スピード感、無駄のない脚本、スリルと笑いの絶妙な「抜き差し」、うーんお見事。時代感が漂うクラシックな場面づくりも良かった。さらに衣装が秀逸。公式HPはこちら、音が出ますので注意。今日は現在公開中の映画から、来月ぐらいまでの映画あれこれの印象メモ。
○追記

強盗団一味の紅一点であるマルティーヌ・ラヴ(この素敵にチープな名前がいーじゃないの。サフロン・バロウズというモデル出身の女優さん)、彼女がヒジョーに良かった。古きよきフィルム・ノワール調のいい女、堪能しました。そうそう、現在発売中の「TVブロス」に町山智浩さんによるジェイソン・ステイサムの素敵なミニ・インタビューあり。



○『その日のまえに

 公開中。大林宣彦監督作品。すいません本筋よりも、脇役の好演に忘れ難き味あり。
 まず、まんま冒頭が『HOUSE』です。あの奇作マニアなら必見! いきなり根岸季衣がテンションの高い芝居を存分に披露。ああ……この方に『八つ墓村』の「たたりじゃあ〜」ババアを演じさせたい。そして小日向文世、クレージーなDV男を演じてますが、その切れ味の良さ! うん、この人の本領ってこっちだよなあ。その妻、宝生舞のクラシカルな美貌がスクリーンに映える。日本の芸能界で最もドラマティックな「瞳」を持つ一人だと思うんだけど、なかなか作品に恵まれませんね。入江若葉、お母さんで往年の大女優、入江たか子そっくりの「こしらえ」で登場。キッと結ったアップに黒のフォックス眼鏡、確か新藤兼人監督『ある映画監督の生涯』でそんな格好をしていたはず。それから左時枝演じる母親が情のある演技で印象に残る。そうだ、峰岸徹さんの遺作なんだそう。大林作品の常連でらした。合掌。


○『ワンダーラスト
マドンナ映画初監督作。

 この手の作品……いっつも思うんですが、
「いや、こんだけフィルム見せてもらってもさ、あなたが一曲歌ってくれたほうが何百倍も嬉しいんだけど……」
 ってな感想を持ってしまうんですね。


○『BOY A

 公開中。書き留めておきたいひとりの俳優、その名はアンドリュー・ガーフィールド。映画『大いなる陰謀』。その中でロバート・レッドフォード演じる教授とディスカッションを繰返す生徒役だった人だ。少年時代に殺人を犯した青年が出所、違う名前で新しい人生を踏み出す。精神的に更生している彼を、マスコミが「悪魔の少年、復活!」と追い回す……という筋。この彼の表情演技、その緻密で繊細かつ自然なアクトが素晴らしい。不思議にあどけなさ、イノセンスの枯れない25歳。注目!

 アンドリュー・ガーフィールド
 追記:以前このブログで、『大いなる陰謀』のことを「宮崎哲弥みたいな人が喜びそうな映画」と書いたんだが……案の定その後「週刊文春」で褒めてらっしゃいました。ふふふ……ムショーに嬉しい。


永遠の子供たち
 12月公開のスペイン映画のホラー、屋敷の地縛霊となった子供たちが一組の家族を恐怖に陥れるという話ですが……ひとこと! ホラー映画に霊媒師の役で「ジェラルディン・チャップリン」が出ている! ギャーー怖い!! もうこれだけで分かる人なら分かると思う。私は震え上がった。もしプロデューサーをやらせてもらえるならダメ押しで「シシー・スペイセク」も入れたいところ。みんな霊媒。あと香ばしいところでクリスチャン・バディムとか日本から特別参加で白石加代子とか。みんな霊媒。もう想像しただけで悪寒が……。はい、フザけ過ぎですね。失礼しました。


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