必見の『ディア・ドクター』

 八千草薫は、田中絹代になった。


 『ディア・ドクター』という傑作を、『ゆうゆう』(主婦の友社)の映画欄で紹介しています。私の文章を好いてくださっている方に、ぜひ読んでほしい。八千草薫を軸に書きました。


 こんないい日本映画が生まれている。映画館で観なくてどうする!







○ヤサブロー日記 『鱧』
(ことの起こりはこちらへ)



〜はもの小説では、上司小剣(かみつかさしょうけん)の名作『鱧の皮』がある。大阪の市井の人々と、はもの密着した生活が思われてなつかしい小説だが、頭のことは半助と隠語でよんでいるのに、皮の方には別に特殊な名はないらしい。鱧は宮中のおぜんにもそなえられた、重要な魚でもあったが、上方料理の東京進攻の結果、ようやく東京人にもなじみのたべ物となって来たようである。(7月1日)


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 鱧の頭を「半助」と呼ぶとはしらなんだ。そのうえ、鱧の頭も食べたことはない。
 関西では、夏になるとスーパーでさえ鱧がたくさん並んでいる。驚いた。地元の人に聞けば「あたりまえ」と口を揃える。人気があるのだろう、湯引きが大量にアサリやイカの間に鎮座ましましていた。
 京都の魚屋ではいけすに鱧が泳いでて、さらに驚く。怖い顔に鋭い歯、あの繊細な味わいの白身からは想像もつかない迫力の魚。事実、気性も荒いよう。ちなみにウナギ目ハモ科。
 池田さんは「ようやく東京人にもなじみ」と昭和50年代はじめに書かれているが、昭和84年の現在でも、東京で鱧を出す店は多くはない。もっと気軽に、東京でも鱧を楽しみたいもんだ
 関西人が全部食べてしまうんじゃないだろうか。



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