原ひさ子さん、逝く

安らかに

朝フジTVの速報でこのニュースを知った。
おんとし96歳。大往生とは思うが
やはり一抹の寂しさが。
ほんとうに、素敵な女優さんだったと思う。


映画では市川崑監督のヒットシリーズ、
金田一京助ものでの「悪魔の手毬唄」での名演技が
印象深い。ストーリーの軸となる古い伝承唄を
実にかわいらしく、それでいてミステリアスに
うたい教えるのだが、その演技はただ
「かわいらしいおばあちゃん」という浅薄なものではなく、
ボケかけなのかそうじゃないのかよく分からないような
老獪な雰囲気を巧く出していた。森繁がよくやるやつね。
それが現実とあの世を行き来しているかのような
不可思議な感じになっていて、物語のミステリアス度を
増していたと思う。弱く可愛いだけじゃない、
芯のある女優さんだったと思う。
明治の女だし、そうでなければあんなに長く
女優なんてできないだろう。
懐かしのフジ系番組「いただきます」などでの
(当時あんまりいい言葉ではないが「熟女ブーム」なんてのがあって
40代女性からはては浦辺粂子さんまでがこぞって出ていた番組。司会は小堺一機
相談回答番組だった。この番組から塩沢ときさんなんかが人気が出たと思う)
優しく、穏やかな表情は、まさに心暖まる人柄がしのばれた。


ほんとうに、おつかれさまでした。

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