「川条志嘉」という政治家

川条志嘉

 さて、24日の日本テレビ系列「ウェークアップ! ぷらす」を(http://www.ytv.co.jp/wakeup/index.html)ご覧になった方はいるだろうか。「川条志嘉」という政治家、ご存知でしょうか。私は初めて知りましたが……多分、一度見たら忘れられない人だと思う……私はかなり久しぶりに、ビビった。フリーズした。のけぞった!
今日は、この方について書いてみたい。

 この番組は毎回テーマを決めて討論する「プチ・朝まで生テレビ」のようなものと思っていただければいい。
 この回の討論者は塩ジイこと塩川正十郎氏、三宅久之氏や金美齢氏、蓮舫氏、そしてこの川条志嘉氏であった。彼女は「少子化問題」についての討論から加わったのであるが……いやーーーーーーすごい。すごいというほかない。
 何がすごいって、お話の内容じゃあないんです。内容ってほど彼女、全然しゃべれていない。(それがどういうことかは後述)
 私が度肝を抜かれたのは、その「ディスカッション」という概念を根本からくつがえす、爆発的(としか言いようのない)なしゃべり方、相手の意見の「表層的な受け取り方」だ。(よく言えば一本気、悪く言えば短絡的って感じ)
 いやー久々の大型新人ですよ、すっごいインパクト。昔「生テレビ」で舛添要一とやり合ってたころの「ピースボート時代の辻本清美」をホウフツとさせるホット・キャラクター。意見を主張すればするほど、周囲から声にならぬ「そうじゃないだろう、そうじゃ……(溜息)」という脱力雰囲気が沸き起こるんだなあ。川条さんが持つ異様なテンション、そのあぶなっかしい感じが、なぜかスレスレで笑いを誘ってしまい、番組でもある種の「ウケ」をとっていた(そんなこと彼女は望んじゃいないだろうが)。


 彼女が引き起こした「笑い」とは例えて言うとしたら、こうだ。
 どこのクラスにも、とっても正義感が強い女の子ってのがいたでしょう。学級の問題や疑問点を「そんなのおかしいよ!」とむきになって主張して、それをすればするほど、結果みんなの笑いを買ってしまうような、生真面目な子。彼女が巻き起こしていたのは、そんな「笑い」だったと思う。はっきり言って悪いが、ここまで「場」の読めない人を見たのは久しぶりだ。
 文字にして書くと残酷なようだが、その討論会において彼女は一人の大人としてはまったく扱われていなかった。
 そういわれても仕方のない結果だったと思う。三宅氏の冗談を真っ向からくってかかる川条氏。三宅氏に「そういうジョークも解せず、よく選挙通りましたね」といなされたり、おだやかな金氏からも「今日は選挙活動じゃないんです。少し控えてください、それからあなたは声が大きすぎます」と一蹴されてしまっていた。そう、彼女の取った笑いは結局「失笑」だったと思う。
 ハッキリ言って彼女の印象は良くも悪くも「お嬢ちゃん」な人だなあ、ということだけだ。まっすぐ、なのね。クソ真面目、なのね。自分の意見をとうとうと述べることには、ひょっとして長けた人なのかもしれません。それが選挙ではプラスに働いたのかもしれないが、テレビというメディアでは、もーのすごく、マイナスだった。
 こんなことを書くと彼女は「私のノリなんてどうでもいい、私の政治的信条も語ってないのに、一方的に糾弾されるなんてファシズムだー!」というかもしれない。しかし、テレビという場はそういうところなのだ。番組に出演した以上、自分がしたアクションから立ち振る舞いや格好、すべてを含めて賞賛から揶揄の対象になる恐ろしいところだ。それゆえのハイリターンがあるのも確かだろうし。
 テレビは「瞬間」が与える印象が、その後もずっとつきまとってしまう怖い、恐ろしいところなのだ。しかし彼女は子供じゃあない。「一期一会」という言葉の意味がわかったっていいだろう。もし彼女が「私は何も意見を言ってないのに私という政治家を判断しないで」と思うとしたら、それは余りに世間知らずというものだ。それに、「討論会」という場に出て発言の場を自らつくれず、司会からも振られない結果となってしまったのだ。これは政治家として何か足りない部分があると反省したほうがいい。学者ならまだしも、政治家なんて「しゃべり」に独特のチャームがなければ(チャームという言い方、川条さんは通じないかも。「弁論術」とでも言い換えて下さい)やっていけない職業だろう。笑われた時点でそこに気がついて頂きたい。


 なーんて長々と。ただ単に「この人のテンション一見の価値あり、見てみて!」といいたかっただけなんだけどね。でも余りにもふざけすぎかと思い、「なぜ笑っちゃったか」を考えてしまいました。絶対にこんなチンピラブログ読んでないでしょうが、川条さん、こんなこと書かれても怒っちゃだめですよ。伏せ字で書くような卑怯なことをしたくないので、ちゃんとなぜあなたを笑ってしまったのか考えました。ドレスを散々からかわれてもスマイルで対応の猪口さんを見習って、っていうオチもフザか過ぎでしょうか。


川条志嘉氏プロフィール
http://www.kawajo.com/profile.html


●追記
私はこの番組で蓮舫という人を見直した。というと偉そうだが、政治的発言をちゃんと聞いたこともなかったので。すごく勉強されて知識もある。それをどう活用して政策にするか考えているのがとてもよく伝わった。そしてみんなから相手にされなかった川条氏にきちんと反論、意見返しをしたのも彼女だった。


●今日の一食
銀座「KAZAN」(シーフード料理)
http://www.kazan-ginza.com/menu.html

銀座で生牡蠣が食べたいときはお勧め。
タスマニア産の生牡蠣「キャッツアイ」が
リーズナブルにいただけます。クリーミーなのにさっぱり!
ここに行くなら「生」のものにしぼってオーダーするのがいいと思う。
海老やお魚も他では食べられない珍しいものが多いので。
しっかり食べるなら絶対コースで頼んだほうが得です。
ワインも3000円台のものがしっかりと美味しく好感。
接客も感じよかったです。週末はかならず予約が必要とか。


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●追記(12月27日記)
いくら政治家とはいえ人の悪口を書いて
気分の良いものではない。川条さんやこのブログに書いたことは
きちんと勉強しなければと思いつつググっていたら
蓮舫氏のブログに遭遇。さっそく見てみたらこの番組のことが。
……いやー、あの番組で川条氏が言ってたこと思い出して
また「おいこら」的気分になっちゃいましたよ。笑
さすがに政治家、名前を出して真っ向から批判するような
下品なことはなさってませんが、きちんと「ここがおかしい」ということを
的確に書いてらっしゃいます。はい、見習います。
興味のあるかたはご覧になってみて下さい。


「れんほうのつぶやき」
http://blog.livedoor.jp/renho2004/archives/50294251.html