比古地朔弥:著「からみ合う糸」&京大強姦事件など今日のトピックス

昭和スポーツ史に残るランナー、
人見絹枝の生涯を描いた「ライジング・ガール」(祥伝社)や、
明治から昭和初期の恋愛を様々なタッチで描く「ラブ・クラシック」(大田出版)など、
常に人間の微妙な心の「ゆれ」を描き続ける漫画家、
比古地朔弥(ひこちさくや)さんの、主に「エロティクスF」や「IKKI」などに
啓されていた単行本未収録作品を一冊にまとめることができました。


 この作家さんは、「彼女」しかできないやりかたで、
「漫画」でしかできないことを作品にし続けている数少ない一人です。
その作風はシニカルだったり、刹那的だったり、退廃的だったり。
人間の「陰」と「暗」をしっかり描くことのできる眼を持った作家です。
それだけで終わらないのが、彼女の持ち味。
「陰」を描ける人は、同時に「陽」をも描き出してしまうのですね、
読んでいただければ、人間の浅はかさや、愚かさが
同時に持つユーモアやおかしみを感じていただけると思います。
 今日、大型書店では店頭に並んでいることと思います。
読み応えは絶対保証。ハクオー一生懸命作りました。
興味のある方は、どうぞお手にとってみて下さい。よろしくお願い致します!
比古地朔弥氏ホームページ>http://www.geocities.co.jp/HeartLand-Keyaki/5094/


●「からみ合う糸 ―男と女の6つの話―」発行:古川書房 定価:980円(税込)

からみ合う糸―男と女の6つの話 (古川コミックス (4))

からみ合う糸―男と女の6つの話 (古川コミックス (4))


さて、宣伝させて頂きましたがブログはちょっと今日長いですよ。
はっきり言って「ボヤキ日記」です。超個人的な観点からヤなニュースばかり。
まあお付き合い下さい。なるべく読後感いいように頑張ります。


モーツァルト生誕250年

さて、今日はモーツァルトの誕生日だそうですね。
世間は生誕250年記念CDなどが結構な勢いで売れているのだそう。
うーん……わからん。なんでアマデウスの250歳誕生日をみんなで祝うのか。
「ほう、生誕250年か」「まあ、じゃあこの記念CDでも買おうかしら?」
「そうだな、モーツァルトはいつかキチンと揃えなきゃイカンと思ってたんだ」
「まあ、お父さんたら!」「あはははははははは」
こんな展開か。結構あってるんじゃないか。街もショップもラジオもTVもこれ皆
「売らんかな」という勢い。改めてクラシック界を飛び越えた「アマデウス」の
スーパースターぶりに驚くが……なんなんだこの不思議な嫌悪感は!?


 あれですね、純粋に音楽を楽しむというよりもモーツァルトの場合、
「サブ特典」を期待してる人がチラホラ見えるのが私は嫌なんだと思う。今日も朝TVで
「聞くとしばらくの間IQが上がるんです。これは脳の実験で証明されてるんですよ!」
「私もお腹に息子がいるときずっと胎教で聞いてましたッ!」
なーどと。ケッ。いや、素晴らしいと思いますよ子を思う母の愛情は。
でも、そういうのって、「ビンボ臭い」よね。
純粋に音楽を「愉しんで」ないじゃないか。さっきの妄想会話で父さんが
「いつかキチンと」と言ってたが、そこだと思う。自分で言ってんだが。
モーツァルトぐらい有名で『凄い』といわれてるもの、ちょっとは知っておきたい」
というシミったれた根性が見え隠れするから、こういう「生誕買い」って私は
ネガティブに構えちゃうんだな。いいじゃないの興味なけりゃ知らなくて。
 はい、ちっとも読後感よくないですね。スイマセン。かく言う私も
来月初モーツァルト・オペラビュー。
人のことなんか言えません。


●鳥愛護でカーネルおじさん危険! そしてグリーンピース

 朝寝ぼけマナコで見ていたニュースだから細部はあってないかもしれないが許して。
米・ケンタッキー州では地元の名士、カーネル・サンダース
(言うまでもなくケンタッキー・フライドチキンのおじさんね)の胸像が
地元議会で飾られているらしいのだが、最近その撤去を求める運動が勃発。
その団体は、「これは鳥虐待への象徴となるものだ! こんなものを飾るな!!」と主張。
 はい、いきなり朝から血圧上がりましたね。こういう
「精神の田舎者」ほどタチの悪い者はいない。
こんなこと言っても理解できる輩じゃあないだろうが、「坊主憎けりゃ袈裟まで憎い
ってなもんだろう。まるっきり見当違い。純粋な人なんでしょうね。
鳥が可愛くて仕方ないんでしょうね。ただ、教育がないだけだろう。


 私はこのニュースを聞いて、先日ベルリンの日本大使館前に
クジラの死骸を横付けた自称・環境保護団体・グリーンピースの行動を思い出した。
 理解を超えている、という感想しか出てこなかった。悪趣味にもほどがある。
本当にクジラのことを大切に思っているのだとしたら、
いくらインパクトのあるアクションを起こして世間に訴えたいからって、
死体を「さらしもの」にするようなことが出来るものだろうか。
人種や宗教観の違いかもしれないが、まったくもって、「祟る」という観念が
欠如している。簡単に言えば、「思い遣り」に欠ける暴挙だと思った。
 もしあなたがアメリカ人で、自分の兄弟がイラク戦争で死んだとして、
ブッシュのやり方は間違っていると思ったとき、ホワイトハウス前に
傷痍した亡骸をさらせますか? おんなじことだと思うけど。
「べつにー。おいらクジラの肉親じゃないしー」
「死にいくクジラを前に捕る奴に言われたかないねー」
そんなこと言わせない。すくなくとも「環境保護」を真剣に考えて、
自分の人生を投じている人間でしょう、それであのやり方では、
行動を最優先している政治的団体と言われても仕方ないと思う。
ここで、「人間と動物は違う」という意見を言う人は、私は、信じない。


●京大生アメフト部強姦事件


 と、ここまで書いて自分の語調が「すっごく……熱い!」と自分でドン引き。
許してくださいたまにこーいうことあるんです。あはははは。
すぐ事実誤認があれば謝っちゃいますけどね。
 さて最後に京大名門アメフト部が3人がかりで女性ふたりを強姦、逮捕。容疑は否認。
ご丁寧にアメフトチーム名が「ギャングスターズ」。狙ってんのか。
早稲田の強姦集団サークル「スーパーフリー」に続く珍名誕生。はあ。
 どうでもいいんですけどね、この事件「若者の対話能力不足」が引き起こしたものと
解説してらっしゃる大学教授がいたので、それにたいして違和感を覚えた。
以下、石川弘義・成城大名誉教授という方の意見。


「子供っぽい事件。女性と付き合うためにはそれなりに
工夫や時間をかけなければならず、背景には女性に対する
若者のコミュニケーション能力の低下がある。集団になると、何でもできてしまうと
思い込む「グループマインド」が発生し、理性的な判断ができなくなる」


 ……そうかなあ!? この子達、女性なんかに困ってなかったと思うよ。
やりたい放題だったんじゃないかと私は思う。別に「強姦」するつもりなんて
毛頭なく。体育会のモテっぷりっちゅうのはハンパじゃないもの。
性欲の暴走とは思えない。軍隊じゃないんだから。
 彼らが無意識に求めていたのは、「共犯意識」じゃないかと思うんだよね。
それは、小中学生の「いじめ」みたいなもんで、
「お前もやったよな」という低いレベルでの、友情確認作業。
「連帯感の水増し行為」と言ってもいい。普通にスポーツやってるだけじゃ、
トークや飲みだけじゃ達成できない、「仲間」づくり。
 だからこの方の意見は、私は半分あっているんだと思う。
「女性に対するコミュニケーション能力の低下」じゃなくって、
「同性、友人に対するコミュニケーション能力の低下」が、
こういう事件を引き起こしたんだと思いますけどね。
この子達にしたら女の子のことなんて「抱いてやった」ぐらいの認識だろう。
「なんだよーうちまで来て飲んでそりゃーねーだろう!」ってなもんじゃないか。
その点で「和姦だった」という供述、彼らにしたら大マジなんだろうね。
「共通の秘密を持つことでの仲間意識づくり」、昔からある、最低の男の儀式だ。


●お休みのお知らせ
 はい、随分長く書きましたがちょっと書きだめの意味もあります。
明日から2月1日まで、ちょっとした取材でブログはお休み。
2日から再開します。どうぞよろしくお願い致します。え? 誰も待ってない?
失礼しました。


●お知らせ
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●今日の一食
新宿「満来」(ラーメン)
http://ramen.gnavi.co.jp/shop/jp/g542500n.htm



こういうの、昔ながらの東京ラーメンっていうのでしょうかね。
一口目で「うまいッ!」「グルタミン酸ナトリウムたーーーぷりぃッ!」という
最近はやりの味じゃなく、一口すすれば「うん」とひとことうなづきたくなるような味。
麺大盛りでも最後まで飽きない。スープ、全部飲みたくなっちゃう。
食べてるとき、何か読んだり話したりしようと思わなくなる、そんな味。
 ここ、つけ麺のほうが有名です。確かに美味しい。最初いったらつけ麺を
召し上がられることをオススメします。でも2杯目はラーメンね。
そしたら、多分通いますよ。