色情狂と思ってるに違いない

日本舞踊を趣味としてやってもう10年ぐらいに
なるんですが、こういう習い事の世界って
独特の言い回しがあるんですよね。
自分たちでは普通に使ってるんだけど、周りからしたら
「え? どーゆー意味?」とか誤解をうけちゃうような表現とか。
今日はそんな話です。


先日、東京三宅坂国立劇場で行われた、とある公演に出演した師匠と、
姉弟子やらでタクシーに乗ってたときのこと。
私は助手席にのってたんですが、みんなで他愛もない話をしてる時に
運転手さんがしょっちゅう「ギョッ」とした表情で、
しかも何か非難するような目つきで
こっちチラチラ見るの不思議だったんです。
失礼な人だなあなーんて思って、あとでよくよく考えてみたら。


日舞には男踊りと女踊り、両方が入ってるものと
大まかに言って3パターンあるんですが、
「男の踊り」、「女の踊り」のことをよく省略して
ジャスト「男」「女」だけで言うんですね。
(うちのお稽古場だけかもしれないけれど)
それでよく師匠に「つぎは男やってみたいです」
「女のもので色っぽいのやりたい」みたいな
表現をするんですよ。師匠が私たちに「次男? 女? どっち稽古したい?」
なーんていいます。 さて、それを分かっていただいた上で
私達の会話をここで再現してみましょう。
ちなみに登場人物は私以外すべて女性で、それはそれは綺麗なお着物をお召しでした。


師匠(おんとし72歳・山田五十鈴的風貌)
「ハクオーちゃん、今度は男と女どっちやりたい?」


ハクオー「そうですねえ、男ですかねえ」


(ここで運転手さんまずガン見)



姉弟子1
(おんとし60歳・病院経営マダム)
「今度は女にしなさいよ、ここんとこズーッと
男じゃない、たまには女もいいわよ」



(運転手さん「ひえええ」みたいな顔で戦慄)



ハクオー「いやあ、女は難しいですよ」


姉弟子2(おんとし54歳・着物販売業)
「先生、私は次は女がいいです」


(運転手さんが鳩が豆鉄砲くらったような顔でバックミラーをガン見。危ない)


師匠「あんた女久しくやってないわねえ」


姉弟子1「先生アタシ女ばかりで飽きちゃったわ」


師匠「あんたは女しかダメよ。似合わないもん男」


(運転手さんもう聞こえないフリ)


いやあ改めて文字にするとすごいインパクトですね。
ダメ押しのようにこんなことも言ってました。
「男(の踊り)はいいものね、(踊りが)終わった後、
いっぱい汗かいてスカーッとするもの!」
それだけにとどまらず、あろうことか
「女(の踊り)は体使って腰いれて(踊ら)ないと上手くできませんよねえ」
なーんて 真剣な表情で語ってみたり。そりゃあ運転手さんも驚きますよねえ。
「な、なんて淫乱な人たちだろう」とか思ってたんでしょうか。
人間不信に陥ってないことを祈るばかりでありました。


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今日の一食
「青葉」のラーメン http://aobai.jp/



もう何もいう必要もないほど大有名店のラーメンですが、
やっぱり一月に一度は食べたくなります。
男は黙って青葉のラーメン。これ元ネタ分かる人いったい何人いるのでしょう。
写真は特製ラーメン。メンマもチャーシューも卵も申し分ございません。
ズズーッとガーッとズルズルと麺とスープをほおばるとき。
トロッとしてコクがあるのにスープも気がつけば飲んじゃって。
ああ、もうないなと思いつつ、腹具合もちょうど良く。
ビールを置かない理由が分かる美味しさ。
今日また行こうかな。