芸能サギ急増中

先日、読売新聞ネットにこんな見出しが踊った。

「ご注意!甘い誘惑の芸能レッスン、多額違約金で借金も」


なんでも国民生活センター(東京都港区)に寄せられた
この手の相談は急増中で、「君のPRビデオを作るから」とか
プロになるための「講座受講料」名目などなど、
消費者金融で借金させられたりしたケースもあるという。
今回の記事を見る限り被害者はいずれも20〜30代のようだったが、
私は読んでてイヤーな予感がしたものだ。最近、蜷川幸雄氏が
「55歳以上限定劇団」を作ったさい応募者が殺到したというニュースがあったでしょう。
絶対そのうち50代以上を狙った芸能プロ詐欺出てきますね。
蜷川さんの劇団に限らず、カルチャースクールなどでも
年配の方の芝居教室みたいなところは人気が高まってるらしいし。
「あきらめないで若い頃の夢!」「咲かせましょう『まことの花』」
「第2の人生、アクターで賭けてみませんか?」
なーんて甘い言葉で狙われる日がきっと来る。


う――ん、上手く言えないけれど、自分の親ぐらいの世代の方がもし
「役者目指してみないか」なんて言われてその気になって、
結果「詐欺」だったなんてことが分かったら、もう目も当てられないだろうな。
話しかけることすら躊躇しちゃうね。
きっと、若い人が騙されるのよりも何倍も傷ついてしまうだろう。


基本的に役者って、自分の「顔」にある種の自信を持って
「芝居」にのぞむものだと私は思う。美醜ってことじゃなくてね。
それは「チャーム」とか「存在感」とか「愛嬌」とか
いろんな言葉で置き換えられるものだろう。詐欺グループはそこをくすぐるわけだ。
「あなたにはその役者の素質がある」とかなんとか持ち上げておいて、
被害者が一念発起したときにスッと足元すくっちゃう。
ああ、もうタダ単に「自分の父親がもし騙されたら」という仮定で考えているのだが、
多分パピーの「自尊心」はコッパミジンでしょうね。
自殺しちゃうかもしれないよウチのダディ。古いタイプの男だもの。
もう茶髪で大不良だった時代の男達に「外見」で勝負するような世界へ誘っておいて、
金もらってハイそれまーでーよ〜なんて本当に酷過ぎる。
全部妄想で喋ってますね私。


「貯金すべてを研究費に……68歳無職女性の夢哀れ」
「舞台に立ちたかった――一文無しで迎えた卒寿の日の涙」なんて見出しが
踊りませんように。


●お知らせ
ブログランキングに登録。
1日1クリック↓プリーズ!
http://blog.with2.net/link.php?198815


<記事抜粋>
 俳優を目指していた東京都内の30歳代の男性は昨年4月、芸能プロダクションのオーディションに合格すると、PR用ビデオや写真代金など「プロモーション料」として計91万円を請求された。「すぐに払わないと合格は無効」とせかされ、消費者金融から全額を借り入れさせられたという。 この後、さらにレッスン料を求められたため、おかしいと思って断ったが、ビデオなどは一切作られないまま、借金だけが残った。 千葉県松戸市の会社員の女性(32)は04年5月、インターネットのオーディション情報サイトを見て、声優オーディションに参加、声優養成講座の受講を条件に合格とされた。 業者には「講座修了後、ラジオ番組に出演させる」と言われたが、講座の中身は「素人が書いたような台本を読まされ、参加者同士で批評し合うだけ」だった。結局、計6万6000円の受講料と声優としての登録料として7万2000円を払ったが、仕事は一切こなかった。大阪府の20歳代の女性は、レッスンをやめようとして30万円を支払うよう求められた。昨年春、モデル事務所のオーディションに合格。保証金10万円と、レッスン受講料を月2万7000円ずつを納めたが、数か月後に「やめたい」と伝えると、突然「3年以内にやめるには違約金が必要」と、不当な条件を持ち出され、やめることもできなくなったという。厚生労働省東京労働局によると、人材派遣業は開業する際、行政への届け出が必要だが、芸能プロダクションが派遣業の形を取らなければ届け出義務はなく、事業内容はチェックされにくいのが実情。タレント養成講座も、講師などに資格は不要で、開催の事実があれば、詐欺的商法と断定するのは難しいという。国民生活センターには今年度もこうしたケースの相談が相次いでおり、件数は昨年度のペースに迫る約450件(1月末現在)に上る。同センター相談調査部は「インターネットの普及などで、悪質業者が募集広告を出しやすくなったことも背景にある」と指摘し、「うまい話に乗らない自覚が必要」と話している。(読売新聞) - 3月6日14時36分 更新