『グッドナイト&グッドラック』(ジョージ・クルーニー監督・出演)

ゴールデン・ウィーク公開

なんと墨田区ではもう桜が咲いているそうです。
それもうなづけるほどに暖かく、ちょっとあるけば汗ばむほど。
それだけでちょっとうれしいおらが春。


●もうすぐ公開!
グッドナイト&グッドラック (2005 米)
監督・出演:ジョージ・クルーニー(この作品の演技でアカデミー助演男優賞を獲得) 
製作総指揮:スティーヴン・ソダーバーグオーシャンズ11』『トラフィック
出演:デヴィッド・ストラザーンロバート・ダウニー・Jrほか

自宅を抵当に入れてまで製作費を捻出した
G・クルーニーの意気込み、見事に結実してます。
実在のニュース・キャスター、エド・マローの物語。
派手なアクションもないし、終始スマートな大人の演出で
モノクロの画面が静かに続きますが、じゅうぶんな見ごたえ。
ちょい教育的ではあるものの、「報道と人権」という渋い内容で
93分観せ切るんだからたいしたもの。凄い。
「マスコミ」や「TV報道」に興味のある人ならぜひ観たほうがいいと思う。


時は1950年代初頭、アメリカの「赤狩り」の時代。
米ソ冷戦さなかに、共産主義者の非人道的糾弾が行われていた頃の
「テレビ報道」がドラマの核となる。上層部に従って当たり障りの無い報道でいくか、
ジャーナリスト精神に従って「人権擁護」を訴えるのか。
 そのところの主義主張は本編を観て感じていただくとして、
なんたって素晴らしいなーと思ったのは、
「考え続けること」の大事さをひしひしと感じられたところですね。
 主人公は言う――「偏向のない報道などない」。
だからこそ、「何が正しいのか」を発信者は常に問い続け、
そして受け手も、疑い、考え続けなければならないのだと思う。


「これが正しい」という発信ほど楽なものはない。(同時に危険だけど)
しかし「そうじゃないかも知れない」という思考の柔軟性と、
「異論を述べる自由」がなければ「考え続けること」は出来ないんだ!
ということをこの映画は素敵に物語ってます。
至極当然のことだけど、気がつくとそうじゃない状況って今でもよくあるもんね。
現在の対テロにおける米国のありようとか
報道のスタイルとの対比は「評論家」に任せますが、
40年前の時代を浮き彫りにしながら、現代と見事にシンクロする腕前、
ルーニー只者じゃありません。


下手したら小難しくて小うるさい映画になるところを「芸」でもって観せ切りました。
ジョージ・クルーニーの演出と主人公のデヴィッド・ストラザーンの演技力に拍手したい。
最後にひとこと、エピソードの合間に黒人歌手、ダイアン・リーヴス(大ファン!)の
ジャズナンバーが挿入されるんですが、もうこれが最高! 
「音楽番組録音中」という設定なのでライブ形式。
ジャズ・ヴォーカル・ファンには嬉しいプレゼントです。
ゴールデン・ウィーク公開。
<公式ホームページ> http://www.goodnight-movie.jp


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今日の一食
曙橋「広瀬屋肉店」のすき焼き弁当
しんみち商店街なかほど、「法善寺」手前 TEL:03-3354-3500



いやーここのお弁当美味しいんですよ。特にすき焼きは絶品。
肉はもちろん、よーく味の染み込んだ玉ねぎと長ねぎが
どっさりついて、持ち帰る頃には甘いタレの妙味を吸い尽くした
ゴハンがこれまた美味しくって……。量も立派です。650円。
いつも人で賑わい活気のあるお肉屋さん、なかなか今日びありません。
眼鏡に三角巾のおばちゃん達がキビキビ働いてる姿も素敵。
たまにみんな同じ人に見えるのがちょっと怖いですが(笑)。
メンチもコロッケも懐かしの良い味。オススメです。