「揺れる顔面」 セルジオ越後とかたせ梨乃の場合

梅沢富美男にも見える

こんにちは、橋本聖子の眉毛が気になって仕方ない白央篤司です。
スケート連盟の会長就任のニュース、内容よりもあのアイブロウから
私目が離せませんでしたね。一瞬「アイタトゥか!?」とも思いましたが、どーも手書きっぽい。
なんていうか……「テンプレート」で書いたんじゃないかってぐらい左右対称。くっきり。
そして微妙な「位置ズレ感」が。シンメトリーなのにあるべき場所にない感じ。
「福笑い」「失敗したモンタージュ」「眉だけ別人」という違和感がヒシヒシと。
ああ、こんなことで何文字使ってるんだ俺は。女の子の見かけのこというなんて最低!
はい、失礼しました。本題はこちら。


■「佐川eコレクトのCM」


もうご覧になったでしょうか、佐川急便「eコレクト」のCMを。
「ゴールがほしいところです!」とサッカー観戦中のセルジオ越後が叫ぶやいなや、
玄関からものすごい勢いでサッカーボールがやって来て
セルジオの顔面に直撃するという、あのCMです。
いやあ……文字にすると何てことありませんが、直撃の瞬間がスローモーションになって
大アップになるシーンはかなりの衝撃、私絶句しましたね。
セルジオの「ほほ肉」が揺れに揺れて波に波打つ!
ただそれだけのことなんだけど、かなりのディープ・インパクト
ものすごいビッグ・ウェーブ。ぱよんぱよん。
ちろんCG映像なんでしょうがあの揺れっぷりを露出させるなんてシンプルにえらいわ。
お笑いでも芸人でもないのに。なぜそこまで。
まあこの場合ウケを狙ってるわけだから「もくろみ成功」、揺れのインパクトは正しい効果をあげてるわけだ。
しかし世の中には間違った効果の「揺れ」もあったりする。

ここで私は、ある一作を取り上げずにはおれない。五社英雄の伝説的名作『吉原炎上』、これですね。
「かたせ梨乃」演じる女郎が、ガス爆発による爆風を受けるシーンがあるのだけれど、
そのときの顔面の揺れっぷりはまさに「人間液状化現象」としか言いようがないほどにショッキング。
あのシーンの間だけ、彼女は一番ヤバイ状態の「マイケル・ジャクソン」さえも
遥かに凌駕してたといっても過言ではない。
「人間の顔がリアルな爆風を受けるとどうなるのか」
この疑問に対する忠実な答えがここにあります。
そういう意味で、このシーンは日本映画史に燦然と輝き続けるでしょう。
意味合いはまったく本筋からは離れてしまっていますが。
「じょ……女優さんがこんな表情さらしていいわけッ!?」
見るものすべてがそう思うに違いないほどの驚愕がここに。
吉原という夢の都が近代化と共に灰になる、という
幻想的なシーンがこの表情ひとつですべて「笑い」に。
嗚呼、望まれた「揺れ」あり、望まれぬ「揺れ」あり。
セルジオとかたせに不思議な感慨を持った、梅雨の中休み。
我ながら無駄な時間だが、悔いはない。


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