一週間の食雑記

ルネ・クレマン監督作

 知人から聞いた話。パリにメイドカフェが出来たそうなんですが、それを伝える新聞記事の見出しが「パリは萌えているか」だったそうです。あははーナイスギャグ! しかしこのカフェのオーナーだかなんだか知りませんが、ロマネスク飛石って方みなさんご存知でしょうか。あんなアヤシイ人を見たのも久しぶりです。いったいどんな御仁なんでしょうか……。まあそれはともかく、土曜日は自分のための食メモ記録。


日:もう暖かくなってきたなあ。冬の名残に最後かも、と思いつつ鍋をつつく。しかし不思議だ。土鍋で食べるだけで何故にこうも違うのだろう。白菜と京菜を雪平鍋でサッと湯に通し、ポン酢ぶっかけて食べたら絶対この味にはならない。そんなワンダーを感じつつ、山のように切った菜っ葉がするする減っていくのを見つめる日曜の夜。


月:以前たっぷりの野菜でダシをとったトマトスープの残りを冷凍しておいた。そろそろひと月にもなろうから、使ってしまおうとコンソメを足して簡単なシチューを作る。野菜をさいの目に切るたびに、私はいい加減で適当な性格だなあと思う。手慣れれば綺麗にできるものなんだろうか。


火:所用があり人形町へ。天ぷら「天音」でランチ。一軒屋の古いお店でいい風情だ。かき揚げが白魚、すみいかのげそ、まいたけが入って非常に美味しい。近所のサラリーマンだろうか、ランチから瓶ビールを楽しむ客が多いのも昔懐かしい雰囲気というか。そんな味以外の事も楽しんだ。帰って家で原稿を書き、資料の映画ビデオを見た。


水:親がちょっと前に送ってきてくれたいくらで丼ごはん。きざみ海苔が99円ショップで売っていた。これをちょいとかけるだけで随分と見栄えがよくなるなあ。


木:きざみ海苔を使い切る理由だけで蕎麦をゆでる。ざる蕎麦にすり胡麻をかけてたっぷり海苔を落とす。山葵がほしいところだけど、忘れた。


金:戸山公園のプールで最近よく泳いでいる。うちから行く際には新大久保を通るので、自然アジア料理屋のそばをよく通る。この日もプールで泳いだ後、最近見つけて気に入ってる「鳳雛」でチムタク丼を頂いた。鶏肉と自家製春雨、野菜を甘辛いタレで煮込んだ料理なんだが、これが実に美味しい。何よりも春雨が驚くほど美味しい。その食感たるや、春雨観が変わるほど。


土:友人の新妻編集・ナラオカ宅で手巻き寿司を頂く。フィギュアスケートを観ながら真央の涙にもらい泣きしつつ、寿司を巻く夜。手巻き寿司なんて……もしかしたら小学校以来じゃないだろうか。仙台にいた頃、ノジリさんという近所の友人宅でよくやったものだ。甘エビほど旨いものはないと思っていた12歳の頃。当時がちょっと偲ばれた。楽しかった。


日:実は牡蠣というものは三月が非常に美味しい時期らしい。旨味も濃縮され、さらに安くなる一挙両得の時期なんだそう。とある店のシェフに聞いたそんな話を思い出しながら、中目黒の「尋」で生牡蠣を堪能した。美味しかったなあ。ここは安くて日替わりメニューも多彩で、本当にいいところ。あ、でも初めて行く方は要注意、板前さんが忙しいときにあれこれ注文しちゃいけませんよ。笑