一週間の心辺食雑記

海老のメキシコ風

 日曜は恒例・自分のための記録的・心辺食雑記。
A日:中目黒のメキシカン「ジャンカホリック」にてサカイ夫妻、ユカとその彼氏・ゴウさんと会食。なーんのしがらみもない、友達の友達、さらにその彼氏彼女なんかが仲良くなってもう5〜6年かなあ。何の議題もなく何の共通項もないのだけれど、最近のものごとをあーでもない、こーでもないと喋る夕方。春の宵は暖かくテキーラとラム、それにワカモレハラペーニョがよく合う。内装がとても素敵でいいお店だった。「海老のメキシコ風」というサルサソース(コリアンダーとトマトのスパイシーソース)に海老がたっぷり、ヒジョーに美味しい。メキシコはこれから必ず来る。その後、今度の28日で一度閉店、移転する素晴らしき炭火焼料理屋「尋」へ。もうこの手狭な雰囲気はなくなるのだなあ。
 メキシカン・ディップの数々。サルサ・メヒカーナ、ワカモレ、豆のディップにハラペーニョソースなど。これらをトルティーヤ・チップスで頂く。テキーラがラムが進む進む。


B日:編集・ナカガワさんと打ち合わせ、美味しいものでも食べながらということで、行ってみたかったフレンチ、恵比寿の「P」をリクエスト。パテやポタージュ、シンプルなサラダなど肩の凝らないメニューが並ぶが、値段帯は1400円〜2400円ぐらいと立派。「煮込みや なりた」などの質量、値段ともにリーズナブルな普段使いのビストロが増えている現状とはちょっと離反しているなあ。まあお店のほうも「近所の方でプライスにはこだわらない方が来ていただければ結構」という感じの応対。優れたシャンパーニュ「ジャクソン 730」が11000円で提供しているのは驚いてしまった……うーん安い。ワインの価格設定は総じて良心的。そのことを接客してくれた方に「素晴らしいですね、ジャクソンがこの値段で出すなんて」と申し上げたら、彼はちょっとニコッとしてから「……儲かってますから」と応えた。ふふふ。自信ととるか不遜ととるか。
私は初物「ホワイトアスパラと帆立のソテー」、「タルタルステーキ」をオーダーした。メインにはたっぷりフライドポテトがつくが、このポテトが何の工夫もないお粗末なもので驚く。こーいうところにひとひねりない料理屋は信用できない。逆にガルニ(付け合せのこと)が美味しいみせは何でも美味しい。というのが私の生意気な偏見。中川さん嘘ですよ本当に全部美味しゅうございました、ありがとうございました。
 タルタルステーキ



C日:テレビを見ていたら飯島愛最後のテレビ出演だろうか、「格付けする女たち」をやっていた。飯島愛が去りスタジオから消えた後、あびる優が「席順はどうなるの?」と聞いていて思わず「本物だ」と納得。外食続きで体に溜まった塩分を排出したいのだろうか、「小松菜が食べたい!」という想念に取り憑かれる。体中がカリウムを欲する念に負けて、雨の中八百屋へ。「分とく山」の板長・イマムラさんから頂いたしらすと一緒にスープにしてみる。アサリと一緒にナンプラー炒めにしようか迷ったけど、塩分取らないキャンペーンだしなあ。その後映画『スモーキン・エース』の試写。殺し屋の映画で血と発砲のオンパレード、ちょっと異論もあるのだけれど、何よりもアリシア・キース(主役じゃないんだけどさ)の光り輝くような演技、その切れ味が本当に素ッ晴らしかった! 本来は歌手の彼女だが、女優誕生! という感じで感動的。
 HPも載せようかと思ったんですが、ものすごい音が出るのでやめました。こーいうのオフィスでつい開いちゃうと大変なんですよねえ……。
夜、『猿の惑星』を20年ぶり(!)に再見、というかほとんど忘れていた。


D日:映画『それでも生きる子供たちへ』の試写でミッドタウン・デビュー。というか……なぜに私はこうもこーいうところに興味がないんだろう。だだっぴろい所が本当に苦手、というか興味がまったく沸かない。お台場も車で通っただけだし、六本木ヒルズも表参道もミッドタウンも仕事で行っただけ、進んで行こうなんて(負け惜しみじゃなく)心から思わない、思えない。私の「ここ見たい!」という意欲のキャパは、国立西洋美術館ぐらいの広さでストップしてしまうよう。なんかちょっと現代的で綺麗な箱に、どこでもあるもの、どこかにあるものが詰まっているだけじゃないか。バカみたい……などと悪態をつきつつ33階へ。途端に「うわー景色キレイ!」とか行ってる自分……なんという軽薄!  映画についてはまた今度じっくり書きます。


E日:二日間の断酒に成功。体スッキリ。アンジェリーナ・ジョリーの『GIA』(1998)をDVDにて観る。私はこの作品のモデルとなったジア・カランジというモデルのことをまったく知らなかった。70年後半〜80年前半のトップモデルで、ドラッグに溺れエイズで死んだ、まさに世界初のことばかりやって駆け抜けるように人生を終えた人。才能ある女性の「生き急ぎ」ドラマ、ってのは結構ある。これを観た勢いで、知り合いに借りていた「ジュディ・ガーランド物語」も観る。子役時代のジュディのそっくりぶりが驚異的。そして大人になってからを演じるジュディ・デイヴィスも最初はミスキャストと思ったが、段々彼女なりのジュディに引き込ませていく術はさすが。演出はロバート・アラン・アッカーマン、「エンジェルス・イン・アメリカ」の人。ミュージカルナンバーの入れ過ぎで演出のしようがない印象、凡庸な出来。皆に夢を与えつつ、神経をすり減らして燃え尽きた二人の女性の生涯をたどった日だった。


F:代官山にて長塚圭史さんの対談に立ちあう。お相手は深津絵里さん、いやはやー……綺麗な人だった。そのことはまた。しっかし暖かな日だった。家のそばの墓地が近い角を曲がると、鉢植えの花々、玄関の木の花がいっせいに咲いているお宅があった。ふわりと花の香りが立ちあがる。丹精されているのだなあ、花を愛されている人の心も香るようであった。夜は六本木のタイ料理、「バンコク」に友人コニシさんと一緒に。ヒジョーに美味しい。しかしちょい高め、また大勢で訪れたい。
  左:ラープヌア(タイ東北部イサーン地方の料理、牛肉と炒り米のハーブサラダ)、そしてシーフードの和え物、ヤムタレー。


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