去りゆく夏のインビテーション

これは「風のインビテーション」

「この人とは仲良くなりそうだな」と
直感的に思うことがままある。


最近仕事で会ったAさんもそんな一人だった。
とあるイベントのボランティアスタッフをされていて、
暖かい人柄に好感を持ち、すかさず名刺交換。
某大手外資系生保の方で
そういう系の知り合いが皆無な私はなんか緊張。
完全カタギな人と会うとなんかビビってしまう。


さようならの類語、「今度メシでも食いましょう」の
言葉を交わして別れた。好きになるかもしれない、という不思議な予感と共に。

そしたら本当に来ましたよメールが。


「いきなりですがお話も
面白そうなハクオーさんと
酒でもどうかと思いまして」


やっぱりねーほらねー間違いないねー直感は。
週の予定をすり合わせると
なんと今日しか合う日がなく!
こういうのって日が伸びると
「縁」って霞むんだよな…と思えばいきなりAさん


「急ですけど今日会いませんか?」


ザッパーン! ドッパーン!!
運命の波ってかくも急に荒々しく打ち寄せるものなのね!!(満ち潮)


ああ心の準備が。メンテナンスが。何が。
とにもかくにもお気に入りの話しやすいメシ屋を予約、
その日は楽しく会食して別れた。今度はこっちから
誘い出し、さらに盛り上がってディナーをすませた翌日!


「まだ会って日も浅いハクオーさんに
お願いするのも心苦しいのですが、
今月の成績達成にお力を貸していただければ…」 (保険入ってくれ)


ザパーン…ドパーン
…………………………。
金かよ(引き潮)。


いや別に何を期待していた
訳じゃないけどさあ(マジでマジで)
せっかく「仲良くなれそう」と思ってた人が
こういう結果に終わると悔しいとかじゃなく
淋しいねえ、心はシジマの底だよ(by 山岸凉子)。


思えば私は引っかかりやすそうなのか
以前にも同様のことがあった。


「コンサートのチケットがあるから…」(モッズ)と言われ
こんな古典的ナンパ生まれて初めてと思い
「今夜はrock you!」とかなっちゃったらどうしようとか
思いながら行けば、●作先生がいかに素晴らしいかを
赤坂の「和民」でずっと聞かされ。
(聖●新聞タダでいいから取ってくれ→取った)


「千葉で面白いイベントがあるんだ、ランチおごるから」
と言われて尻尾振って行けば
「お金持ちになりたいですかーーー!!」
「はーーーーーーーい!!!」
と立ち並ぶ強欲ババアたちと共に
拳振り上げて健康食品の稼ぎっぷりの良さを
プロパガンダされ。
(代理店やってくれ&電車賃1460円の損)


なんですかすごいですね
世の中はお友達3人に代理店営業を
紹介するだけで最高月収800万も
夢じゃないとか。 (ウソ)


まさか三十路越してまで
こんなことも見抜けないとは。
凹む心に長月の風。


あやしいインビテーションに惑う心の
秋のはじまり。