不動産屋に陵辱された19歳の春

ベタなデザインだ

ある事情から恵比寿で住居物件探し。
ガーッと不動産屋まわるつもりでしたが
結構閉まってるのですね、日曜日って。うひい。
「稼ぎ時逃してんじゃねえか!」なんて余計なお世話な
怒りに燃えながら2軒ほど開いてるトコで相談してきましたが
いやーいい物件あるもんですね、11月ぐらいって
下がりどきなんだそう。12月頭ぐらいまで決めどきだそうです。
まあ踊らされてるんでしょうが(笑)。


しかし不動産屋もやってることは変わらないんでしょうが
スッキリきれいなディスプレイでフレッシュな(古語)従業員が
働くトコ増えましたね。話しやすいし無駄がない。
変な詮索もされずに機能的。変わったもんだ。
私の「不動産屋」イメージは相当悪い。
汚くて狭くて所狭しと並べられるお手頃物件は全部エサ。
接客なんて概念は存在せずなぜか上からモノを言われるような……。
ああ……それというのも私の不動産初体験がいけないのだ!
思い出すのは12年前、はじめての一人暮らし計画で
中目黒の某不動産屋を訪れたときのこと。


私を不動産屋フォビアにした相手の姿は
いまも熱く瞼に焼き付いている。
バーコードヘッドに厚手の眼鏡。ベルトのうえに段を成す脂肪分。
コーディネートは上下ねずみ色の「背広」
アクセントはきつめの「スラックス」+「ストッキングソックス」。
これでもかというぐらいの「ティピカル・オヤジ」である。
まあいきなりかますかます
「ぜんぶ仕送りなの?」「ゼイタクだねえ」「なんで大学から遠いトコに住むの」
「おとうさんは何してる人?」「さびしいねえ、盆暮れは帰るんだよきちんと」……。
こういうタイプの人々との交流も今ならだいぶ理解したつもりだが
いかんせんまだまだ青い19歳、
いちいちまともに対処して判子押す頃には私も疲れ切っていた。
そして忘れられないのがトドメの一言。
「飲み物でも飲むかい?」と言ってダンっと置かれたのが
あんたがった「タフマン」。唖然とする私を横目にさらに畳み掛けるように
「君ィは若いからこっちの心配なんてないんだろ、イヒヒ」
と手で自分の股間を「ポンッ」っと……。
はい、メマイしましたね。社会の「層の厚さ」って
いろんなところで学べると気がついたあれは19歳の春。


まあそんなことはともかく家賃って1月からぐんぐん上がるそうです。
新入生・新人たちが借りていくからでしょうね。
目黒川沿いのマンション、2LDKで13万ってかなりお値打ちのような。
それがあいてればまた年内引っ越しかもです。
お金は飛んで出て行くばかり。夢は枯野を駆け巡る。


●付記
朝テレビをつければ芸能界イチ「稚児顔」の藤原竜也写真のニュースが。
どうでもいいがこの人の顔を見るにつけ私は「川村ひかる」を思い出してしまう。
いや、似てるって。