きざまれた言葉・ひっかかる言葉

あなたが奥さんなら怒る?

 

タイガー・ウッズ これが噂の愛人だ」@『週刊文春』12月17号

 奥さん、浮気うんぬんよりも「よりによってこんなのに間女されたとは!」という怒りで一杯なんじゃないでしょうか。
週刊文春』のグラビア、ウッズの浮気相手6人のフォトが出てましたが……一様にまぁ「大味」な人ばかりで、驚く。なんだか「鱈ちり」みたいじゃないか。「タイムセールになった鱈」という感じ。それに白菜とエノキばっかり入れた鍋のよう。選び放題だったろうにタイガー。特に印象的なのが「6番目の女」、コリー・リストさん。なつかしの「チチョリーナ」を髣髴とさせるその容貌、つられて「豊丸」まで思い出してしまいました。しかし「暴露」ってのは人を狂わせますね。この女たち、つかの間の「有名人」錯覚を楽しみたくて仕方ないのだろう。
 随分とブログをサボってしまった。ツイッターで発露欲求が満たされるのもあるんですが、ちょっとバタバタしています。ここ最近で書きとめておきたかったことを一気に列記。



1:週刊朝日(11月27日号)「親子のカタチ」より梨元勝・眞里奈(娘)対談
眞里奈コメント
私が小さい頃、火野正平さんとか羽賀研二さんとか、女グセの悪いタレントの写真をいっぱい貼って、『将来、こういう男の人に騙されちゃダメだよ』って言い聞かせてたんでしょ

 こういうのも「英才教育」っていうんでしょうね。この「イカニモなふたり」以外に誰を貼っていたのかを知りたいところ。娘さんは「異性に対して慎重で警戒心が強くなった」そうです。効き目あるじゃん! 今なら誰だ。清原とかか。


2:週刊朝日(11月6日号)「林真理子 ゲストセレクション」
坂東三津五郎 コメント
毛抜」で僕は粂寺弾正をやって、彼(坂東巳之助)が若衆で、口説いてオカマ掘ろうとするのを親子でやってるんです(笑)

 サービスのつもりなんでしょうが、よろしくない。実によろしくない。
 歌舞伎役者が、それも大名題にして坂東流の家元が「公」で口にすべき発言じゃあない。ご本人、愛嬌というか「歌舞伎の敷居を下げて親しみやすく」というおつもりなんだろうが、そういうことは門外漢に任せておけばいい。私はこの人の高い芸域が好きだったが、失望した。

 
3:銀座百点 8月号 歌人 穂村弘コメント
ぼくたちは東西南北みたいに喜怒哀楽を区分しているけど、実際には北東とか南南西があるみたいに、喜喜楽とか怒怒哀とか、さらにもってもっと放射状に細かい感情に分類されるわけでしょう

 うまいことをいう。随分前の発言ですが、銀座にバックナンバーを発見したので貰ってきたんです。そう、タダ。けっこういろんなお店に置いてある。いい読み物が多いよ。

 あと、この『銀座百点』で「渡辺正行」が絵本を出していたことを知った。リーダー! その表紙しか載っていないが結構絵も上手。そうそう、「清水圭」も絵本描いてらっしゃるんですよ。こちらはあまり結構な出来とは言いがたかったが、絵本ねえ……。
「絵本を描く芸能人たち」
 ちょっと羅列してみたい気もする。




4:週刊文春 12月17日号 林真理子「夜ふけのなわとび」
ジャーナリストの下村満子さんは、大衆演劇風のお化粧をしたら(中略)浅香光代さんに本当によく似ているのだ
 笑わせて頂きました。エンエンと何週にもわたって書き綴られたミュージカルの話。ご本人がみずから「自慢話」と認めているが、本当につまらなかった(笑)。「すごいメンツでボランティアだかでミュージカルをやるの」という話が1ヶ月ぐらい続いただろうか。それこそ「いい加減にしてよマリコ」という気持ちになってきていたが……こういう小爆弾をしかけてくるから、林真理子は凄い。「下村満子+目吊り=浅香光代」というこの公式には軽く感動。ああ、見たい……。


 満面の笑みをたたえる下村満子さん



5:週刊文春 12月24日号 「この人のスケジュール表」
フィリップ・クローデル監督コメント

『同じ川で二回水浴びはできない』という古い格言があります。時間は遡れないという喩え
 11月12日の日記に書いた映画『ずっとあなたを愛してる』の監督発言。この作品、誰でも楽しめるような内容ではまったくないが……強くお薦めしたい。人間の「生と罪」をしっかりと描いた秀作だ。フランス映画が好きな人なら、是非観てほしいと思う。26日公開、公式サイトはこちら。しかし……年末に公開するような作品だろうか!? もうちょっと落ち着いた年明けにでも、じっくりと対峙してほしい作品なんだけどなあ。のどかなお正月休みにはまったく合いませんよ(笑)。


 主演のクリスティン・スコット・トーマス


6:婦人公論 9月7日号 坂東玉三郎インタビュー
(マーゴット・)フォンテーンは、引退する前後に、一日だけ『眠れる森』を踊ってくださいと言われて、『その一日のために364日レッスンできない』と答えました

 これまたえらい古い号ですが……買いそびれてたのを古本屋で発見したのです。これと中村紘子インタビューが読みたかったのだ。玉三郎、2009年は『鷺娘』と『京鹿子娘道成寺』を封印。演出の仕事にシフトしていくのだという。
 

7:婦人公論 9月7日号 中村紘子インタビュー
演奏は平均台の上を歩くみたいなもの。台の台の左側は感情で、右は理性。理性的に技術の完璧さばかり求めると、感情が伴わない。一方、感情がオーバーになると、理性のバランスが崩れ、それが技術に出てしまうんですね。(中略)豊かに感情が出ているけれど、バランスを保って技術的に破綻しない。そのギリギリの限界でせめぎあっている演奏に感動します

 すごく分かりやすいピアノ演奏理論。この「ギリギリの限界」を突き詰めていつつ、大地を歩むような演奏をするのが「プロ」なんだよね。しかし明晰な言葉を紡ぐ人だ。


 中村紘子さん。

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