君はスワンシスターズを見たか?
さすが、というか。独壇場、というか。
発売中の『週刊文春』、林真理子の『夜ふけのなわとび』を読んで「なるほどなあ」と呟く。
首相夫人・「鳩山幸」に関して、女性誌と男性誌における彼女の捉え方の違いを明確に判じている。
このひとは、本ッ当に「有名な女」を分析することに長けている。それも特に、「一夜のうちに有名になった女」を。
(正確を期すと、一夜のうちに社会的地位がグーンと向上・変化してしまった女、っていうことです)
いわゆる紀子妃、雅子妃、皇后陛下といった「うわつがた」。
はたまた、古くは名高達郎の元フィアンセとか元・若乃花夫人、栗尾美恵子に代表される「有名人が結婚相手に選んだ女」、このへんが彼女のご専攻だ。
さらには「一夜のうちに悪女・悲劇のヒロインに転化した女」も専門分野。
(これも古い例えですが、アメリカ人とスキャンダルを起こした頃の聖子、自殺未遂の明菜などなど)
林真理子の凄いところは、分析するというよりも、有名人自身にご自分が「成り切っちゃう」という点ですね。アナライズじゃなくて、セルフ・プロファイル。彼女は分析しているのではなく、自身が「私が○○さんだったら……」と強く思い込むことによって、その気持ちや将来を推測しているのだと思う。
彼女の雅子妃分析などを読んでいると特に顕著だけれど、林真理子自身があたかも東宮で、針のむしろ状態で憔悴しているかのような情景が浮かんでくる(どうでもいいが、今「小水」と変換されてアセッた)。
「わかる、わかるわぁ雅子様、そのお気持ち!」
というセリフが聞こえてくるかのような文章。いや、褒めてるんです。本当に。
彼女の分析が単なる思い込みにならないポイントは、渦中の女に対して
「わかるわぁ、わかりますとも!」と賛同を寄せるときと、「とってもよくわかるけれど、絶対許せない!」という、好悪の判断軸が絶対にブレないところだ。そしてそれを文責を持って世の中に発表してしまう姿勢。これが、憑依的文章をプロの読みものにしている第一の理由だと思う。
■スワンシスターズ公演のチケット譲ってください
と……、鳩山幸夫人のことを書こうと思っていたら話が逸れてしまった。
私まったく知らなかったんですが、なんともエピソードに事欠かない方なんですね。一番笑ったのは(失礼)「スワンシスターズ」の一件だ。
・下村満子さん(朝日ジャーナル元編集長・ジャーナリスト)
・細川佳代子さん(細川護煕元首相夫人)
・湯川れい子さん(音楽評論家)
この4人でボーカルグループを結成、チャリティリサイタルをやられているんだそうな。
な、なんちゅうメンツだろうか……。
はい、マジで行ってみたいです私。
「こんにちはみなさん、わたしたち、スワンシスターズでーす!」
とかなんとか言ってくれるんだろうか。こたえられまへんな。うん、目下一番行きたいのはスワン公演とキムタク・ママの講演会だ。誰かルポ書かせてくれないかな。しっかしすごいメンバーだ。濃いなあ。濃いわあ。特別ゲストにデヴィ夫人とか来そう。「朝丘雪路・深水流舞踊会@歌舞伎座」とかに皆連れ立って出かけそう。しかしこの手のマダムってのは「チャリティ」に燃えますねえ。
うーん、このへんまた別にネタにします。いろいろ行ってみたい「芸能人・魅惑のイベント集」ってのがあるのだ。菅原洋一ジュエリーコレクションとかね。
■芸のない書き方だね
と、いつにもましてとりとめない回になってしまった。
「大体、日本で『ファースト・レディ』ってそんな必要な存在か?」ということを書きたかったのだけれど。
今回、男性誌が鳩山幸夫人をえらく否定的な書き方をしていた。鳩山夫人を擁護する気はまーったくないんだけれど、
「なんだよ随分とまあ……ガキくさいというか、正直じゃない書き方だなあ!」
と、シラケちゃったのだ。
「やっぱりさー、もっとフツーであってほしいよね。首相夫人なんだもん!」
という底の浅い「欲求」が、一連の「略奪愛」「オカルト批判」的記事のベースにはある。だったらそう書きゃあいいのだ。
「もっと一般的な日本女性にこそファースト・レディであってほしい」
こう書くと、フェミニストに怒られるからやらない。でもそう思っているんだよね。それでいて「首相夫人がこれでいいのか?」って追求するほどの内容でもない。でも揶揄したい、批判記事は作りたいという「浅ましさ」に、ゲンナリした「鳩山幸」記事でした。
末永くお幸せに!
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