参院選に思う

 私の周囲には全くいないが、世の中には確実に存在する厚い、厚い「層」がある。その代表的な2つが、今までは


・「キムタクに抱かれてみたい女」
・「藤原紀香に憧れる人々」


 という二層だったんだが、今日からそこに


・「谷亮子に本当に投票してしまう人」


 これが追加された。されてしまった。


早くも「政治屋」の風情

 うわー当選しちゃったなあ、谷亮子! ものすんごく、むずがゆい。なんとも、不可解。けれど一部の人たち(というか、それは「大多数」なんだろうけれど)にとっては、至極真っ当なことなんだろう。当然の結果なんだろう。
 聞くところによると開票3分ぐらいで当確が出たそうじゃないか。さらに舌をまいたのが彼女の当選後のリアクション。いやーーーーーーすごいわ。このかたもう実際の政務以外は既に「ベテラン政治家」みたいだ。
 各局のキャスターからの浴びせられる質問の根本をかわして「そういったご意見もありますけれども、私に投じてくださったこの票の数の重みを(とかなんとか)そしてみなさんの期待に添えますよう(とかなんとか)これから一心に政務に励みたいと思います」ってな感じで話をすり替えちゃうんだこれが。弁舌爽やかノラリクラリ。結局何が言いたかったのか、何を答えたのかわかりゃしない。
 うーん……政治屋! よっ柔屋ッ!! ああ……そんなスキルをいったいいつの間に。

(そんな中、世評では絶賛の嵐の池上彰氏がテレビ東京の選挙番組で谷亮子から「国会と試合が重なったときは国会を優先するということですね」「はい!」という言質を取ったのが……見事ですね。あざやか。久しぶりにテレビで面白いと思った瞬間だった。あれこそ「テレビ的なるもの」だと思う。話は逸れまくりだけれど、テレビ局の人間は今「めんどうくさいことになりたいくない」「もめたくない」というその怠惰な理由一点だけで、「ゆるやかな自殺」をしているとしか思えない。池上さんの番組は、そんな不安と暗い気持ちをちょっと晴らしてくれた)

ここにきて彼女の「本気」がにわかに信じられて、怖い
 
 なーんてね。
 彼女を攻撃するのは全く私の本意じゃない。だって、まだ政治家として何もしていないからね。唯一「柔道も政治も頑張る」という「政・柔」両立を掲げたことだけが「なんというナメたことを」と思えてならなかっただけ。
 というか、不思議で仕方ないのだ。だって、柔道でオリンピックを目指し「金」を取るということが、どれだけ大変なことか一番分かっているのは彼女自身だろうに。政治に時間を取られて十全なトレーニングできるわけないじゃないか。

 いや……待てよ。
 ひょっとして谷亮子は「本気で両立させる」つもりなんじゃないかと、にわかに思えてきた。政治家として文句を言われないレベルで公務をこなし、オリンピックで金も取る。本気というか、迷いがないように思えてならない。何この虫の知らせみたいなの(笑)。
 あのひとはスポーツや社会的名誉うんぬんよりも、「自分の言ったことを実現させる」という快感に取り憑かれているように思えてならない。前人未踏を成し遂げるということに存在意義があると真剣に思っている人なんじゃないだろうか。
 そのうち「公務」で宇宙にも行くような気がする。


おまけ・山口那津男を構成する3人の男

 私は今回、公明党山口那津男代表を見るたびに「誰かに似ている……」と思えてならなかった。私は誰かに似ていると思ったが最後突き止めなければ気がすまない性分なのだ。うーーん一体誰だろう……。
 大変に失礼な話だけれど、私はこのかたのことをずっと「二枚目なんだけど二枚目と言い切るには何か抗し難いニュアンスが時折漂う不思議な顔」と思ってきた。本当に失礼だな。ごめんなさいなっちゃん(山口氏のHPにある動画のネーミングは「なっちゃん THE MOVIE」)。
 誰かに似ているというよりも、3人ぐらい誰かが混ざっている印象。三種混合系。鼻下のひだのあたりから下は「児玉清」っぽい。こんな話をしてたらツイッターのフォロワーさんが「目のあたりが坂東三津五郎っぽい」とのご意見。おおおそんな感じ。なでつけた髪のうねった感も大和屋っぽいし。ありがとうdさん。
 残るは顔中心部だが……あ、分かった! HPの中高生時代の写真で分かりましたが、「先代・三遊亭円楽」が入っている。取り澄ましているときは「三津五郎児玉清」の風情なんだが、ニカッと笑うといきなり「三遊亭」が出てくる感じ。これに間違いありません。ああ、スッキリ……!
 くれぐれもいっときますが、私は山口那津男さんの顔が好きです。

 今日も良い一日を。久々のブログ本気更新、白央篤司でした。