最初の差別意識

 残間里江子さんという人が、テレビでこんなことを言っていました。

 今から20年ウン前ぐらいまでは、「未婚の母」という言葉があって、女の人がシングルのまま子供を産むのは、結構世の中から珍しがられたり、非難されることが多かった頃の話です。
 残間さんは未婚のまま妊娠、そのとき、母親にこう言われたそうです。

「街で身なりの貧しい人や、知的な障害のあるらしい人に会ったとき、お前がつないでいる子の手を無意識にせよ、ちょっと力を入れただけで、子供は敏感に感じ取るものだよ。それが最初の差別意識なんだからね」

 そういうことを絶対しない、という自信があるのなら、子供を持ったっていいだろう、と。

 世の中で一番愚かしいことは差別する心である、子供に差別心を植え付けるようなことを絶対にしない自信があるのなら、産みなさいと。久しぶりにテレビの前で言葉をなくして、感動…という言葉は軽いかもしれないけれど、敬虔な気持ちになりました。
 ちょっと、メモしておきたくなったのです。1月22日の『徹子の部屋』より。