細川俊之、和田勉、逝く


 やっぱり……「ザ・おくやみブログ」みたいになっちゃってますね。ひっさしぶりにブログ書いたら追悼ばかり。もういっそのこと「白央篤司のご焼香日記」とかタイトル変えようかしらん……。まあ不謹慎な冗談はさておき。自分でも湿っぽくてイヤなんだが、それでも書き留めておきたくなるひとばかり逝く。


 まず、この訃報には思わず声をあげて驚いてしまった。俳優の細川俊之さん、死去。七十歳。

 1月14日のツイートを抜粋してみる。

細川俊之の訃報に驚いている。http://bit.ly/fyEHZ4 あの小川眞由美が惚れた男が死んでしまった。
posted at 20:21:46

小川真由美(あえて以前の漢字で)は文学座時代に『シラノ・ド・ベルジュラック』で細川俊之(クリスチャン役)で共演し、そのまま恋に落ち結婚したという。ときに昭和42年。離婚後は一度も共演していないはず。二人のひとり娘、MAHは父親に実によく似ている。細川俊之、享年七十。合掌。
posted at 20:31:14

「家に男がふたりいたようなもの」と語った夫婦は女優が死に、男は歌い続けている。「家にふたり女がいた」さる組み合わせはどちらも力強く尚演じ続ける。小川真由美細川俊之という在り方はどのようなものだったのだろう。下衆の謗りは免れないだろうが、私はどうにもそこに興味を持ってしまうのだ。
posted at 20:34:53

さるかたが「細川俊之が昔、結婚詐欺師を演じていたドラマがあった」とツイート。なんと素晴らしいキャスティング。かたや元妻の小川真由美はドラマで黒蜥蜴(女盗賊)や女ねずみ小僧(女泥棒)。そんな観点からもお似合いのふたりだったのね。ふたたび、合掌。私なりに悼んでます。
posted at 20:49:54

 うちにあった古い資料から。子供がうまれたばかりの二人、この赤ちゃんが今のMAHさんだ。

 記録しておきたい記事2つ。

クールな二枚目役で、ドラマや映画、舞台で活躍した俳優、細川俊之さん(本名同じ)が14日午前5時24分、急性硬膜下血腫のため都内の病院で死去した。70歳だった。12日に都内の自宅の居間で転倒して頭部を強打し、病院に搬送されたが、帰らぬ人に。真剣な仕事ぶりはつとに有名だったが、前妻の女優、小川真由美(71)との間に生まれた一人娘を大事にするよき父親でもあった。(サンケイスポーツ

 まさかコメントを出すとは思わなかったので驚いた。

14日に死去した俳優の細川俊之の元妻で、女優の小川眞由美(71)は「もう、あの声と甘いマスクは 無 なのですね。残念です」と、細川さんの死を悼んだ。
 小川と細川さんは文学座の舞台「シラノ・ド・ベルジュラック」で、共演したことがきっかけで結婚。「美女ロクサーヌ、美男クリスチャンとして世紀の大恋愛を演じ、そのまま結婚に入りました」という。一人娘にも恵まれたが、その後離婚した。
 小川は細川さんを「類まれな美しい声で、パルコのミュージカルトップスターとして長年降臨、多くのファンを魅了」と称えた。そして「俳優として、渋い甘さはこれからでしたのにねえ。ご冥福をお祈りします」とコメントを結んだ。
(産経ニュースより)

 そして演出家、和田勉さんも亡くなられたのだった。当日のツイートより。


このひとの人生もさながら『阿修羅のごとく』。合掌。 RT @47news: 速報:演出家で、元NHKディレクターの和田勉さんが、食道がんのため死去した。80歳。 http://bit.ly/17n4iz
posted at 08:23:55

「ガハハのおじさん」なんて言葉、何年ぶりに思い出したのだろうか。私、大昔にちょろーっと役者なんて目指していた頃、なぜかいきなり祐天寺にあった和田勉の道場から「入学案内のお知らせ」が来たことがあったな。駒沢通り沿い、ほんと祐天寺近くの地下にあった。
posted at 09:11:58

和田勉追悼、『天城越え』はまあ妥当だよなあ。時間的にそりゃ無理だろうが、『阿修羅のごとく』一挙放送したら度肝抜かれるひと多発だと思うんだけどなあ。 和田氏のアップイズムが最も効果的に発揮された作品だと思う。 #nhk_rerun
posted at 19:32:37

 この人に関してはあの名作ドラマ『阿修羅のごとく』をつくられた、というその一点だけだけでもう無条件降伏してしまう。『けものみち』は映画が良過ぎて、あまりノレなかった。『ザ・商社』は未見。「和田勉傑作選」DVD化されないもんだろうか。
 ご冥福をお祈りします。